短編&リクエスト
□B
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「出来ましたよー!」
「ありがとうございます◇◇さん」
あと数時間もすれば今年が終わるという時刻。
二人で年越しそばを食べる。
いただきます!
「うん、美味い」
「ありがとうございます。零さんお正月お休みになって良かったですね」
「今日は夕方まで本庁だったけどな」
「お疲れ様です。警察官は年末年始、忙しいものだと思ってたので一緒に過ごせて嬉しいです」
そういうと優しい笑顔を返してくれた。
「ここ数年ずっと仕事だったのもあって、今年は休みを取れるように掛け合ってみたんだ」
「そうだったんですか」
「◇◇と初めての年越しだからな。ただ来年以降はまたしばらく難しいと思う」
「なら、また一緒に年越し出来るときを楽しみにしてますね」
食事と後片付けを終えたら、上着を羽織って車に乗り込む。
「近くの神社だと警備の警察が多いから遠出になるが」
「自分じゃ遠出はできないからむしろ嬉しいです」
「時間的には車の中で年越しになりそうだな」
音楽を流しながら夜のドライブ。
今年一年の思い出話をしていると、あっという間に日付けが変わった。
「明けましておめでとうございます」
「おめでとう。今年もよろしく」
「こちらこそよろしくお願いします」
「雰囲気も何もない年明けになったな」
零さんが日本の平和を守ってくれてる証拠だ。
「零さんとの日常の一コマですから、私は楽しいです」
「欲がないな、君は」
「普段から非日常的なことは体験し尽くしてますので」
「ははっ、確かにその通りだ」
今年一年の思い出話をしていると、あっという間に目的地へ到着した。
関東圏の有名な神社。
やっぱり大きいだけあって人が多い。
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