第1章

□第3話
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翌日

朝食を済ませ、毛利探偵事務所で私たちはテレビを見ていた。

『これが今回公開された3人組の銀行強盗犯の映像です』

毛利さんがリモコンでテレビを消す。



「ったく。今日は朝からこのニュースばっかりだな」

「仕方ないよ」



毛利さんとコナン君が話していると、見知らぬ男性が事務所に入ってきた。



「しかし、悪いことは出来ませんねぇ。強奪された2億円のほとんどは本店から搬入されたばかりの新札で、紙幣の記番号が丸わかりだったんですから」

「あぁ。強盗犯が捕まるのも時間の問題ーって、何でお前がここに!?」

「お世話になっている毛利先生にお昼のサンドイッチのサービスを」

「私たちの分まであるんですか?」

「そりゃもちろん!」



毛利さんの知り合いかな?

コナン君を見たけど、その男性の方を呆れ顔で見ていた。



「多めに作っておいて良かったです。お客さんがいらっしゃってたんですね」



蘭ちゃんと話してたその人がこっちを見てきた。



「初めまして、◯◯◇◇です。依頼人ではないんですけど」

「友達なんだよ!」

「コナン君のお友達でしたか。僕は安室透と言います。◇◇さんも良かったら召し上がってくださいね」

「ありがとうございます」



聞くところによると、彼も探偵で毛利さんに弟子入りしたとか。

さらには毛利さんの近くに居るためポアロでバイトもしてるという。

とりあえず色々あったみたいなので眠りの小五郎の正体であるコナン君を撫でておいた。

私が平和に仕事をしてた裏で、君は相変わらず大変そうだ。

その意図が伝わったのか、今回のなでなでも素直に受け取ってくれた。



「それで、今日来られる依頼人はどんな事件を?」

「え?なんで知ってんだ?そんなこと」

「そりゃ分かりますよ。初めは◇◇さんが依頼人かと思いましたが違うようですし」



日常の毛利さんをよく見てる人だな。

てか毛利さん、気づけばヨーコちゃんのライブ見てるし。

毛利さんらしくてクスクス笑ってしまった。



「もうお父さんてば。◇◇さんにも笑われちゃってるし」

「あ、違うの蘭ちゃん。一カ月経ってもここは変わらないなと思って嬉しくて」



ね、コナン君?と下を見れば、彼も穏やかな表情でこちらを見ていた。



「◇◇さんはここに来られるのは一カ月ぶりなんですか?」

「はい。仕事で出張に行ってまして」



安室さんってコミュ力高いな。

初対面の私にも普通に話しかけてくれる。

4人で雑談していたら、ヨーコちゃんのライブが終わったみたいだった。

毛利探偵事務所のHPの話をしてる。

パソコンは窓側を向いてるけど、私はホークアイで映ってる画面を見た。

へぇ〜っと思ってると、目を使ったことが分かったのかコナン君が私を肘で突いてきた。

不用意に"目"を使うなと言いたげだ。

けど生まれ持ったスキルの癖はなかなか抜けないから容赦して欲しい。





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