短編&リクエスト

□◯◯しないと出られない部屋
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【コスチュームプレイしないと出られない部屋】





「『更衣室にある服に着替えろ』ですって、安室さん」

「男女別に設置してるあたり用意周到ですね」

「変なコスプレじゃなければ…まぁいっか」

「外に出るためならこれくらいは」


そう言って各々更衣室に入る。

先に出てきたのは安室だった。


「◇◇さん着替え終わりましたか?」

「…着たんだから扉開きませんか外でなきゃダメですか」

「残念ながら開いていません」


おそるおそる更衣室から顔を覗かせると、そこには白衣を着て眼鏡をかけた安室の姿が。


「なんで安室さんそんなにカッコいいんですかヤダ見られたくない!」

「早く見た…いえ、出たいので観念してください」

「今見たいって言いかけましたね…?」


安室が、更衣室から少し見えていた◇◇の手を勢いよく引っ張る。

悲鳴をあげて出てきたその姿は


「学生服…ですね」

「年齢考えてほしい恥ずかしい早く着替えたい…」

「僕が白衣だったのでナース服かと思いましたが…これはこれで」

「お願いです安室さん…あんまり見ないで…」

「しゃがみこんで両手で体を隠しながら真っ赤な顔で上目遣い、大変可愛らしいです」

「そんな解説して欲しいんじゃないんです!」

「ですが着替えたというのに扉は開きませんね。早く帰ってその格好の◇◇さんを食べたいんですが」

「!?こんな格好のまま帰りませんからね!」


安室は開かない扉を少し調べると、すぐに戻ってきた。


「おや◯◯さん、またですか?保健室はサボる場所じゃありませんよ」

「…はい?」

「あぁ、でも今日は本当に調子が悪いのかな?顔が真っ赤になっていますね」


安室の手がすっと◇◇の頬を撫でるとさらに赤みが増した。


「ちょっ…」

「恐らくこういうことですよ。着替えるだけのコスプレではなく、コスチュームに合ったプレイということです」

「えぇ!?」

「さ、ひとまずベッドで休んでください」


いかにも保健室にありそうなベッドに誘導される。

先程までは存在しなかったハズの物がいつ登場したかは不明だ。

◇◇は動きづらい制服のままベッドに入る。


「あむ…ろ先生、ただの貧血なので少し休めば大丈夫です」

「…しかし顔が赤いですね。熱があるかもしれない」


コツンと額を合わせて体温を計る。

予想しない至近距離に思わず目をぎゅっと閉じると、額に口付けがおりてきた。


「ひゃっ…」

「早くよくなるおまじないです。ゆっくり休んでくださいね」


扉からガチャっと音がする。

どうやら外に出られるようだ。


「やっと終わったぁ…」

「とりあえずその制服は着て帰りましょう」

「絶対いやです!」

「ですが先ほどの更衣室は消えてますよ?」

「!?」

「さ、行きましょうか」










『◯◯しないと出られない部屋(裏有)』へ続く
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