第2章

□第30話
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仕事帰りにポアロへ。

和葉ちゃんからのお誘いで、今は毛利さんの夕食を作っているからポアロで待っててと言われた。

扉を開けると、コナン君と平次君が座っている。

梓ちゃんにアールグレイを頼んでコナン君の隣に座った。



「和葉ちゃんからイルミネーション一緒に観に行こうって誘われたんだけど…もしかして」

「その先は言わんといてくれるか◇◇さん」

「やっぱり!じゃあついに平次君も!」

「しかしわざわざ来るかねぇ、東京まで」

「うっさいわボケ!わざわざロンドンに行って告った奴に言われたないわ!」

「俺の場合は…たまたまそこがロンドンだっただけで…」

「ホー…言うてみたいもんやの。そんなカッコええセリフ」



コナン君と平次君が何か言い合ってるけど私はドキドキが止まらない。

火照った両頬を手で押さえながらニヤニヤする。



「いくらなんでもニヤニヤしすぎやろ…」

「平次君と和葉ちゃんが一緒にイルミネーション…可愛い…はぅ」

「アカン。話聞いてないわ」

「いつものことだろ。それより良いのかよ今日で」

「あぁ、せやったなぁ。よりによって今日は…」

「13日の金曜日だからですか?」



安室さんがドリンクを運んで来てくれた。

視界では認識してるけど頭の中は幸せな顔をした和葉ちゃんと平次君でいっぱいだ。

妄想だけど。

でも安室さんが語る13日の金曜日ネタがあまりにダークで覚醒する。



「ですがここは日本!気にすることはありません」

「(さすが愛国心の塊…)」

「たかが月頭から数えて13番目の日が金曜日だっただけの事。確率的には年に2回も来ますし。なので気にせず好意を寄せる方に想いを伝えてもいいのでは?」



にっこり笑って、応援してるんだかしてないんだか。

私とコナン君が苦笑いしていると、隣から声が聞こえた。



「されど13日の金曜日…」



安室さんよりもダークなネタが聞こえてくる。

思わず私もゴクリと喉を鳴らした。



「しかも今日は仏滅…日本的にも避けられた方がよろしいかと」

「(な、何やコイツ…)」

「ねぇ、あの人よく来るお客さん?」

「いや初めてだと思うよ。君たちや◇◇さんのすぐ後に来店された方で」

「でも最近は六曜がないカレンダーも多いし気にすることないよ。何より大事なのは平次君と和葉ちゃんの気持ちだからね!」

「…こういうとき、◇◇さんが年上なこと思い出すわ」

「…だな」

「人が慰めてるのにそれどういうこと!?」





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