第2章

□第26話
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「バンドだよバンド!!」



園子ちゃんが元気よく声を上げた。

ここはいつも通りのポアロ。

夕方の賑わっている時間帯だ。



「うちら3人で女子高生バンドやろ!」

「なんで急に…」

「昨夜やってた映画に出てくる女子高生バンドがヤバカワでさー!」



園子ちゃんがドラム、真純ちゃんがベース、蘭ちゃんがキーボード

あとはギターを誰にするかという話になっている。

青春だね〜と見守ってると園子ちゃんが梓ちゃんに向かって叫ぶ。



「ギターいたー!」

「で、でも私ギター触った事もないし…そもそも女子高生でもないし…」

「そんなん制服着ちゃえば分かんないって!…あ、じゃあ◇◇さんは!?」

「私!?いやー無茶があるって…」

「でも◇◇さんよく家で料理しながら鼻歌歌ってるけど上手だよ」

「マジかガキンチョ!」

「鼻歌で判断しないでコナン君。あと私が制服着たらコスプレになる」

「大丈夫!ギターだってちょっと練習すればすぐ弾けるようになるって!」



「んじゃ弾いてみろよ!」



隣からガラの悪い男性が声をかけてくる。

園子ちゃんにギターを押し付けて困っている様を見てニヤニヤしてる彼らに注意しようとしたとき



「貸して」



園子ちゃんからギターを受け取った安室さんが演奏を始める。

全員がうま!っと感動。

本当なんでも出来るんだな安室さん…

にっこり笑って男たちにギターを返す。

呆気に取られた男たちはそそくさと帰っていった。



「ねぇねぇ安室さん!私たちのバンド入ってよ」

「え?」

「JK+イケメンバンドもアリなんじゃない?」

「それはちょっと…目立つのはあまり」

「(ま、黒ずくめの組織に潜入してる公安だからな…)」



コナン君の心の声が聞こえてくるようで私も思わず苦笑い。

私の表情を見て園子ちゃんがあー…と漏らした。



「まぁ◇◇さんとしては彼氏が目立って女子にキャーキャー言われたくないわよねぇ」

「いや、そういう問題でもないんだけど…」

「◇◇さんこの人と付き合ってるのか!?」



真純ちゃんが物凄く迫ってくる。

おずおずと肯定すれば安室さんを睨んでいる。

コナン君が誘拐された事件のときは、事情聴取も別々だったハズ。

私が知らないところで会ったことがあるのだろうか?

そう思っていたら真純ちゃんが安室さんにどこかで会ったことないかと聞いた。

でも安室さんは今日が初めてだと言う。

何か険悪な雰囲気だが、この二人はあまり相性が良くないんだろうか。





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