novel3

□興味本位からの
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「ねぇねぇ、エロ本とかにある駅弁ってほんとにできると思う?」
唐突の質問に飲んでいたコーラを吹き出しそうになった。
今日は学校が休みでバイトも休みで親友であるプロンプトをマンションに招き入れたのだが、互いに漫画を持ち寄ってリビングでソファに座ってパラパラとページを捲っていただけだ。
丁度、テーブルに乗せていたコーラの入ったコップを手に取り口に含んだ瞬間の発言。
吹き出さなかった事を褒めてほしい。あと少しで漫画がコーラ色に染まるところだった。
噎せてゴホゴホと咳き込んでいると「大丈夫ー?」と訊いてくるプロンプトが背中を擦ってくるが、誰のせいだとノクティスは睨みを利かせる。
「っ……んで、そんな話が出てくんだよ」
「いや、クラスメイトが貸してくれたんだけど」
絶対にくだらない理由だろうと思いながらも一応問いかけてみると、プロンプトは手に持っていた本屋の紙のカバーを付けた一冊の漫画のページを見開いて見せてきた。
そこには少女漫画とは違った可愛い絵柄の女の子が特別イケメンでもない男に両脚の膝裏を抱えられ、壁を背に宙に浮いた状態で男の逸物を挿入されている生々しいページ。
先程プロンプトが言っていた所謂駅弁の表現。
なんという漫画を読んでいるのだと呆れたが、所詮は男子高校生。しかも彼女いない歴イコール年齢。
興味が無い方がおかしいだろう。
「鍛えてる奴ならともかく、そんな漫画の細身の男には難しいんじゃね?」
漫画の中に映る男は細腕でどう考えても女子を抱え続け下から突き上げる動作は厳しい。
現実的に難しくないかとつっこめば成る程と頷くプロンプト。
「じゃあノクトはできる?」
「は?」

どうしてこうなったという状況。
一時的とはいえ己の自宅であるマンションの一室で先程の漫画のようにプロンプトを抱えるという実験が始まった。
先程の漫画では男が女にだ。男が男を抱えるのは厳しくないかと思うが、ノクティスも鍛えている身なのでできないとは言いたくない。
ただの意地だが構わないと了承したからにはやらざるを得ない。
プロンプトが両腕を首に回すのを合図にノクティスは一旦屈んでから両腕をプロンプトの膝裏に回し両手で腰を支える。
プロンプトがしっかりと掴まっているので難なくできた。
「おおー!流石ノクトー!すごー!」
「あのなー、抱えるだけなら問題ねぇんだよ。腰を動かしたら揺れるしキツいだろうが」
呆れながら抱える方の動きを再現するように腰を揺らしてみれば、プロンプトは「生々しいー」と笑いだす。
何故、男の親友にこんな事をしているのだと自分にツッコミを入れたくなるがノクティスは悪のりで腰を更に揺らし突き上げるような動作をする。
すると、互いの股間と股間が擦れ合い一瞬息を飲んでしまう。
気まずくならないかとプロンプトを見てみれば先程まで笑っていたのとは打って変わり、キュッと唇を結んで顔を赤く染めている。
感じてしまったのだろうか。
そんな疑問と好奇心によりノクティスは更に股間を相手のそれに擦りつけ、布地を隔てたままに愛撫のような行為を繰り返す。
まるで親友を犯しているようだ。
そんな錯覚を起こしているとプロンプトの唇から吐息と浅い喘ぎが聞こえ、ノクティスの躰の熱は上昇していった。


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