あなたの専属になってもいいですか

□あなたの専属になってもいいですか 6
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ジェボム様に告白すると覚悟を決めたものの、どう切り出したら良いのか…。

「ジニョン。お客様がいらっしゃったよ。」

「はい。」

フロントスタッフに声を掛けられ、本日のお客様ジェボム様をお迎えした。

「お帰りなさいませ。ジェボム様。」

「ただいま。」

ただいま…?

僕は、直ぐに顔を上げてジェボム様を見た。

少し照れた表情と、それを取り繕うとしている表情がなんとも言えなかった。

なんか、僕まで緊張してきちゃうよ。


お部屋へとご案内し、何時も通りに上着を預かりお茶の用意をした。

何時も通りに振る舞おうとしても、何だか変な緊張感があって…。

あれ?

そう言えば、ジェボム様も今日は何だか何時もと違うような…。

もしかして、ジェボム様も緊張してるのかな?

とても、恋愛慣れしてそうなのに…。


でも、何時迄もこのままでいるわけにはいかない。

深呼吸をし、気持ちを整えてジェボム様にお声掛けした。

「あの…ジェボム様。」

「ん?何だい。」

「あの…お伺いしたい事が御座います。」

「何かな?」

「あの…先日の事なのですが…。」

「ああ。」

「ジェボム様は、本当に私の事を…。」

「本気だよ。」

真っ直ぐな目。

ジェボム様は、嘘は付いていない。

なら、僕も…。

「でしたら、私も本当の気持ちをお伝えしても宜しいでしょうか。」

「ああ、言ってくれ。」

「ジェボム様のお言葉とても嬉しかったです。」

「えっ、ジニョン。」

「私も、ジェボム様をお慕い申しております。」

「ジニョン…わかりやすく言ってくれ。」

「僕も、ジェボム様が好きです。」

「じゃあ、俺と付き合ってくれるのか。」

「はい。こんな僕で良ければ…。」

ジェボム様は、勢いよく僕を抱きしめて来た。

「嘘じゃないよな。」

「はい。」

「夢みたいだ。ジニョンが俺と付き合ってくれるなんて。」

何時もの格好良さは何処へ行ってしまったのか。

僕の返事でこんなに喜んでもらえるなんて…。

もっと、色々なジェボム様を見たい。
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