あなたの専属になってもいいですか
□あなたの専属になってもいいですか 5
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それから、暫くの間僕はジェボム様の専属を外してもらう事にした。
オーナーは、なかなか納得してくれなかったけどずっとでは無く少しの間だけと何度もお願いをして渋々了承してくれた。
その後からも、ジェボム様からの予約が入るが僕の予定が埋まっていると伝えてもらっていた。
その間、今までの様に専属に付かせて頂いていたお客様のお世話をさせて頂いていた。
有難い事に、お客様は『やっと、ジニョンの予約が取れたよ。』等とおしゃって下さった。
そうだよ。
これが、今までの僕なんだから。
頑張ってお仕事に励もう。
ある日、ユギョムが休憩室で愚痴をこぼしていた。
「どうしたの?珍しいね。ユギョムが愚痴るの。」
「マークさん。聞いて下さいよ。あのジェボム様凄く難しい方なんですよ。」
「そうなの?」
「そうですよ。」
ジェボム様が難しい方?
そんな事は無いと思うんだけど…。
「そうそう。結構な無茶振りするよね。」
「ベムもそう思う?」
「うん。」
ジェボム様は、僕の予約が取れない状態でもホテル Healingにはいらっしゃって下さっている。
その時は他の子達が代わる代わる専属に付いてくれているんだけど…。
ジェボム様ってそんなに難しい方では無いんだけど…みんな誤解してないかな?
「ジニョン?ジェボム様って前からそんな感じなの?」
「いいえ。そんな事は無いかと思いますけど。」
「じゃあ、何でかね?」
「何でって言われても…。」
「ジニョンさん。専属に戻って下さい。」
「お願いします。」
「でも…。」
「もう、大丈夫じゃないの?」
「マークさん…。」
コンコン
「ジニョンいる?」
「はい。どうかしましたか?」
「ジェボム様が、ジニョンを連れて来いって言ってるんだけどどうする?」
なんで、そんな事を…。
「ジニョン?」
「わかりました。お伺いします。」
「頑張って。」
「マークさん。これは、お仕事ですからね。」
「はいはい。」
フロントの人に案内されジェボム様のお部屋へ向かった。