運命の糸

□運命の糸 4
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初めの頃は、色々な人達に見られていてすごくオドオドした毎日を過ごしていたけれど、ジェクやベムくんユギョムくんにヨンジェのおかけで段々と楽しい毎日を送る事が出来るようになっていた。


それと、ジェボムヒョンは、僕がchild houseへ帰ると『何もなかったか?』『大丈夫か?』なんて心配してくれたりもしていた。

それが、なんだかこそばゆい感じがしていた。






1年も経つと、みんな自分の事で忙しくなり始めた。

ジェクは、バスケ部に入り活躍しているし。
ユギョムくんは、ダンス部に入っている。
ヨンジェは、合唱部。
ベムくんは、美術部。
みんな、部活動で楽しんでいる。

僕はと言うと、本が好きだった事もあり読書部というのに入り毎日図書室や部室で本を読んでいた。

読める本は片っ端から読んでいたので、部室にある本はほとんど読み終えてしまっていたくらいだ。

さて…今日は、何を読もうかな?

う〜ん。

これって言うのが見つからないな…。

あっ、図書室にでも行ってみようかな?

この学校の図書室は中学生と高校生が一緒に使えるようになっているので両校舎の真ん中に位置しているんだ。

校舎と作りは違い昔の屋敷みたいな感じで存在している。

僕は、この建物がすごく気に入ってるんだ。




ガチャ



中に入り、色々な棚を見始めた。

あんまり人がいないな…。

でも、静かでいいかも。

そのまま奥に進んで行くと、窓際に人影が見えた。

誰かいるの?


…ジェボムヒョン。


窓際の棚に座りもたれ掛かりながら気持ち良さそうにしている。

僕が近付いても全く気付かないみたい…だ。


近くにあった本を手に取り、少し離れた所に座り本を読む振りをしながらジェボムヒョンを見ていた。

あれっ?

なんだろう?

この感じ…。



スー


スー



ジェボムヒョンが呼吸をしている唇に目がいってしまう。

こんな事思うなんておかしいかもしれない。

でも…ふれたい…。



ダメだ。

そんな事したら、ジェボムヒョンはもう僕とは話してくれなくなるかもしれない。

あの時のように突き離されてしまうかも知れない。


こわい…。

そんな事になったら…。

今度こそ立ち直れないかも…。
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