パパとセンセイ

□パパとセンセイ 4
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ベムくんを預かってから、ユギョムくんも毎日僕の家に泊まるようになった。

まぁ、ジェボムさんも仕事が忙しくて遅くなる事が多かったし、帰って来る頃にはベムくんと一緒に眠りについてる事が多かったもんな。

その分ちゃんと会う事が出来なくて僕は寂しかったんだけど…。


そう言えば、ジェクからメールきてたっけ。

『明日帰るんだけど、ジニョンの家までベムを迎えに行くからそれまでヨロシク!』

まったく、相変わらずだな。


明日は、ジェボムさんも少し早く帰れるって言ってたよな。


久しぶりに、一緒に食事が出来るかな?


あっ!そうだ。

ジェクも来るんだからヨンジェセンセイも呼んでってするのも悪くないかな。

この前の事も気になるし…。



次の日、ユギョムくんとベムくんを連れて保育園に行くとヨンジェセンセイと入口で会った。

「おはようございます。」

「あっ、おはようございます。」

『ヨンジェセンセイ、おはようございます!』

「ユギョムくん、ベムくん、おはよう。」

「ヨンジェセンセイ、今日お暇ですか?」

「ええ。特に予定はないですけど?」

「じゃあ、家に来ませんか?」

「ジニョンセンセイのお家にですか?」

「ええ。ちょうどジェクも戻って来るので。」

「え〜っと…。」

「どうしますか?」

「行きます!」

「ヨンジェセンセイ、ジニョセンセイのお家に来るの?」

「うん。そうだよ。」



いつも通りにお仕事を済ませ、僕はユギョムくんとベムくんとヨンジェセンセイを連れて家に向かった。

途中、夕飯の買い物をしたりもしたがヨンジェセンセイとベムくんは楽しそうにしゃべっていた。


家に着くとユギョムくんとベムくんは僕の部屋に行き着替えをしてリビングに戻って来た。


僕は、夕飯の支度をするためヨンジェセンセイに2人の事をお願いした。


夕飯の準備を終える頃、タイミング良くジェクが来た。

「ただいま〜!ベムいい子にしてたか?ジニョアありがとうな。」

「どういたしまして。」

「あれっ?ヨンジェ先生も一緒?」

「うん。みんなで一緒に夕飯でも食べようかと思ってさ。」

あれっ?なんかジェクの様子おかしくない?

もしかして、ジェク…ヨンジェセンセイの事…。




僕は、出来上がった料理をテーブルに運び始めた。

ユギョムくんとベムくんはいつものように一緒にお手伝いをしてくれていた。

「はい!パパどうぞ。」

「えっ?ああ。ありがとう。」

「はい!ヨンジェセンセイ。」

「ありがとう。」

「おい!ジニョア、ベムのやつお手伝いしてるけどどうやったんだ?」

「何が?」

「今まで家ではお手伝いなんてしなかったからさ。」

「僕は別に…そうだな、強いていうならユギョムくんじゃないかな?」

「ユギョムくん?」

「うん。ユギョムくんは、いつもお手伝いしてくれるから。」

「子供って自分と同じ位の子がやっている事をマネしたりするんですよね。」

「そうなんですか?」

「ええ。ベムくんはいつもユギョムくんと一緒にいるから彼から学んでいる事が多いんじゃないですか?」

「ヘェ〜。」

「さぁ、じゃあ食べようか?」

「ジニョセンセイ?パパがまだだよ。」

「うん。ジェボムさんもう少し後になるから先に食べててって連絡があったんだ。」

「そうなんだ。」

「大丈夫だよ。いつもより早く帰ってくるから。温かいうちに食べよう。」

「うん。」

ユギョムくん、しっかりしてるけどやっぱりジェボムさんがいないと寂しいんだな。





みんなで食事をしていると、玄関のドアが開く音がした。

「あっ!パパだ。」

「待って、ユギョムくん。」

「ジニョン?どこに行くんだ?」

僕とユギョムくんは、2人で玄関に行きジェボムさんを迎えた。

「お帰りなさい。ジェボムさん。」

「ただいま、ジニョン。」

「パパおかえりなさい。」

「ユギョム、今までごめんな。」

「だいじょうぶだよ。ジニョセンセイがいっしょだったし、ベムもいっしょだったから。」

「そうか。ありがとうな。」

「ジニョン、悪かったな。」

「何言ってるんですか、僕はユギョムくんと一緒にいて楽しかったですよ。」

「ありがとう。助かるよ。」

「夕飯まだですよね。」

「ああ。」

「パパはやくいこう!」

「そうだな。」

ユギョムくんは、ジェボムさんが早く帰って来たのが嬉しかったみたいで手を引いてリビングに向かった。


扉を開けるとジェボムさんは中の様子を見て立ち止まってしまった。


「ジニョン?これはいったい…。」

「えっ?」

「ジニョン!急にいなくなるなよな。」

「あれっ?ユギョムくんのお父さん。」

「どういう事?」

「あの…ジェクがここにベムくんを迎えに来るって言うのでどうせならみんなで食事をしようかな?と思いまして…。」

「そうなんだ…。」

「パパ?」

「ああ、ごめん。ユギョム。」

「はやくすわってたべよう!」

「そうだな。」

ジェボムさん、嫌だったかな?

なんか、怒ってるっぽい?

僕は、そっとジェボムさんの隣に座った。

「ところでジニョン?こちらの方は?」

「ああ、ユギョムくんのお父さんだよ。」

「そうなのか?初めまして、ベムのお父さんです。ユギョムくんにはすごく仲良くして貰っててありがとうございます。」

「いえ、こちらこそ。ユギョムにお友達が出来て嬉しいです。」

「でも、なんでジニョンの家に?」

「それは…。」

ジェク、お願いだから余計な詮索はしないで。

「あれっ?もしかして…?」

「ジェク!これも食べなよ。」

「ああ。」

「ヨンジェセンセイも。」

「はい。」

失敗したかな?

なんか、変に緊張しちゃうよ…。
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