身分違いの恋

□身分違いの恋F
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今日から、またイム家での生活が始まる。

今まで生活していた場所の荷物は朝一で全て運び出され先にお屋敷に運ばれて行った。

物が無くなってガランとした部屋を見てなんだか少し寂しい気もしていた。

でも、今日からまた新しい生活が始まるんだから、頑張らないと。

「ジニョン。これに着替えて。」

「何ですか?」

「いいから。」

ジェボムヒョンに渡された袋を持って別の部屋に行き着替えをした。

あっ!可愛い。

渡された服を着てみるとマタニティ服だった。

マークの時には、大きめの服を着るだけで特にマタニティ服というのを着ていなかったから、
なんだか、とても、新鮮な感じがした。

ガチャ

「ジェボムヒョン。どうですか?」

「可愛いじゃん。似合ってる。」

「ありがとうございます。でも、急にどうしたんですか?」

「ん?ジニョンにプレゼントしたかったんだ。気に入った?」

「はい。とっても。」

「マ〜かいね。」

「ありがとう。マーク。」

「じゃあ、そろそろ行くか。」

「はい!」

迎えに来てくれた車に乗り僕達は、イム家に向かった。




イム家に着くと、執事として一緒にいたみんなが出迎えてくれた。

「ジニョン!おかえり。」

「ジニョンさん、おかえりなさい。」

僕は、みんなに謝らなきゃいけないと思っていたのに逆にみんなに温かく迎えてもらってしまった。

「みなさん。我儘ばかりでたくさんご迷惑をお掛けしまして申し訳ございませんでした。」

「迷惑なんて誰も思っていないよ。」

「帰って来てくれて嬉しいよ。」

「ありがとうございます。」

本当に有難い。

イム家の人達は本当にいい人達ばかりだな。

「ジニョン。この子がマーク?」

「はい。マーク、ご挨拶して。」

「こ〜は!」

「こんにちは。可愛いね。」

「ありがとうございます。」

「旦那様がデレデレになるのもわかるな。」

「そういえば、2人目が出来たって。」

「はい。」

「幸せだな。ジニョン。」

「そうですね。」

「なんだか、あの頃に戻ったみたいだな。」

「ああ。ジェボム様とジニョンの子供の時ですか?」

「そう。」

「なんか、見てて微笑ましかったですよね。」

「ジェボム様が人に執着する事なんてなかったからな。」

「そうそう。ジニョンが初めてでしたよね。」

みんな、よく見ててくれたんだな。

こんな風に色んな事を話せるなんてすごく嬉しいな。


ところで、ジェボムヒョンは何処に行ったんだろう?

「お〜い!ジニョン。こっちにおいで。」

あっ、いた。

「はい。」

ジェボムヒョンの後を付いて歩いて行くとフラワーガーデンの方に向かっていた。

あれっ?こっちって…。

何あれ?

フラワーガーデンの側に行くと、今までなかった家が建てられていた。

「ねぇ。ジェボムヒョン。これっていつ建てたの?」

「最近だよ。これは俺とジニョンの家だよ。」

何言ってんの?

家って…お屋敷があるのに…?

「お父様が、ジニョンが気を使うだろうから別宅を建てようと言ってくれてさ。」

「お義父様が?」

「どうせなら、ジニョンの好きなフラワーガーデンの側がいいと思ったんだ。」

「僕、お屋敷のままでも良かったのに…。」

「ジニョン、お父様の気持ちだよ。」

「はい。ジェボムヒョン。」

本当に、お義父様といいジェボムヒョンといい優し過ぎます。

でも、ありがとうございます。
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