GOT7 短編

□コンセプト
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今回の曲のコンセプトは『近未来』

僕達は、それぞれにイメージされた形で衣装・髪型・メークをしていく。

そんな中、スタイリストやメークの人達が僕を見て騒ぎ出した。

「ジニョンいい!」

「いや〜っ!今まで何でやらなかったの?」

「中性的ですごくいいじゃない。」

等と言っている。


当の本人はと言えば、初めてする髪型でどのように扱っていいのかイマイチわからない。

服も嫌いじゃないけど、女性っぽい感じがする。

でも、スタッフの人達はたくさん褒めてくれている。

取りあえず、今回の活動はこれでやらなくちゃいけないんだから頑張ろう!


メンバー達と合流するためスタジオに急いだ。

スタジオに入ると…。

「ジニョンヒョン…?」

「えっ!うそ!」

「いいじゃん!!」

マンネ達が次々と声を掛けてくれた。

「ジニョン!!可愛い!」

と言ってマークヒョンが抱きついて来た。

「なんか、変じゃない?」

「ううん。全然。」

「メチャクチャ良い!」

「本当?」

「ジェボムヒョン!ジニョンヒョンメチャクチャ可愛いですよね。」

「ああ。」

「素っ気ないな〜。」

「ハハハッ!」

ヒョンも褒めてくれるかと思ったのに…。

付き合ってる恋人に対して冷たすぎる…。

やっぱり…似合わなかったのかな…?




MVの撮影が終わり映像のチェックをしていると、僕のダンスシーンに違和感があった。

あれっ?僕ってこんな踊り方してたっけ?

すると、またしてもスタッフ達からお褒めの言葉を頂いた。

「ちょっと!今回のジニョンメチャクチャ良くない?」

「髪型・服装・ダンスとすごくマッチしてる。」

「ジニョンってしなやかさがあるから今回のコンセプトにハマるんだよね。」

等と盛り上がり始めた。


プロモーション活動が始まると、やはり僕のコンセプトに関しての質問が多かった。

毎回毎回、同じような事を聞かれていた。

メンバー達も、頻りに僕を褒めまくっていた。

なんか、すごくくすぐったい感じがした。


でも…、たった一人ヒョンだけは相変わらず僕を褒める事はなかった…。



活動も中盤に来ていた。


何時までたっても何も言って来ないヒョンにいい加減嫌気がさしてきた。

「ヒョン!ちょっといいですか?」

「なっ!なんだよ!!」

「いいから、ちょっとこっちに来て下さい。」

「おっ、おい!」

控え室だとメンバー達やスタッフがいるから人目を避けられる場所に移動した。

「おい!何なんだよ!!」

「ヒョン!何で何も言ってくれないんですか?そんなに今回のコンセプトは変ですか?」

「えっ!いやっ。そう言うわけじゃ…。」

「じゃあ、なんで…。」

僕は堪えきれず泣き出してしまった。

そんな僕を見てヒョンは抱きしめてくれた。

「ごめん…。何も言わなかったんじゃなくて言えなかったんだよ。」

「えっ?どう言う事?」

「お前、今回のコンセプトにハマりすぎてて、俺にしてみたらヤバすぎるんだって。」

「そんなの言ってくれなきゃわからないじゃないですか!」

「言えるわけないだろう?お前を見て理性が利かなくなりそうだ。なんて…。」

「ヒョン…。本当にそう思ってくれてます?」

「お前…、自分の立場わかってないだろう。」

「立場…?」

「他のグループの奴らや先輩達もお前の事ベタ褒めしてるんだよ。俺は…心配になるじゃんか…。」

本当に、ヒョンってば…。
何をそんなに心配する事があるのかな?
僕はヒョンだけだって言ってるのに…。

「じゃあ、心配しなくてもいいように…。」

と言いながら僕は自分の唇を人差し指で『トントン』として見せる。

これで、少しは心配する事なんてなくなるかな?

ヒョンは、

「しょうがね〜な。」

って言いながら僕にキスをしてくれる。

この顔、僕に愛されてるって自信を持ってる時にするんだよね。

やっぱり、ヒョンは僕の素敵な恋人だ。



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