GOT7 短編
□愛しい君
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なんで、こんな事になったのか…。
事の始まりは、些細なことだった。
俺たちが、愛し合い余韻に浸っている時に起きた。
「ヒョン愛してる。」
「俺も…。」
「 本当に?」
「あぁ、本当に。」
なんて、会話をしていたら、いつの間にかあらぬ方向に話が進んでいった。
「なんで、そんな事言うの?」
「お前だって、自分でそう言ってるだろう。」
「わかった。ヒョンは僕の事そんなふうに思ってたんだ。」
「なんだよ。」
「ヒョン、悪いけど当分部屋には来ないで。」
「はぁ〜?」
「取り敢えず、出て行って。」
「えっ?おい。ジニョン?」
俺は、部屋から追い出された。
言い争いになったのは、必然的な事だったし、
売りことばに買い言葉な感じに流れはなっていた。
だけど、その会話の中で踏んではいけない
ジニョンの地雷を、踏んでしまったようだ。
俺は、取り敢えず午後からの仕事の準備を始めた。
シャワーを浴びてリビングに出て、食事の用意をした。
ジニョンの分を作ろうか迷っていると、着替えを済ませたジニョンが、部屋から出てきた。
「ジニョンヒョン、まだ時間じゃないよ。」
「うん。ちょっと行きたい所があるから、先に出るね。」
「ふ〜ん。気を付けてね。」
「うん、行ってきます。また、後でね。」
ジニョンは、俺の方には見向きもせず玄関に行った。
「ジェボムヒョン、ジニョンヒョンと、何かあった?」
ベンベンが聞いてきた。
俺は、どう答えていいかわからず、
「いや、別に…。」とだけ答えた。
***
僕は、宿舎を出た後ある場所に向かった。
たまの、休みに来る事がある古い本屋だ。
ヒョンにあんな風に思われてた事も、ショックだったけど、本当に自分は無知だったかも知れないと改めて思った。
本屋に来たからと言ってそれが、解決出来るかどうかわからないが、僕にしてみたら、それが一番の解決策なのかもしれない。
色々な本を見ているとふと目に止まるタイトルがあった。
それが、正しい物かどうかは些か不安はあったが、手に取ってみる。
多分、これにヒントがあるのだろうと思い買って帰った。
その日から、その本は僕の愛読書となった。
***
ジニョンが、控え室に入って来るとなにやら、古びた本を持っていた。
大事そうに抱えられた本が些か気にはなったが、本を読む事が好きなあいつの事だからと、あまり気にはしなかった。
収録までの間も、その本を真剣な顔で読んでいた。
また、収録が終わり宿舎に戻ってからも…。
なにが、書かれている本なのかは、全くわからなかったがあいつの真剣な顔がまたとてつもなく綺麗だった。
俺は、無性にあいつを抱きたくなった。
俺は、ジニョンの部屋へ行きたい気持ちを抑え普通に、毎日を過ごしていたが、何故あの時、ジニョンは怒ったのか。その理由を知りたいと思った。
今は、まだ距離を開けておいた方が良いかも知れないとわかってはいたが、ジニョンと離れている事が既に限界に近かった。
その日は、久しぶりのオフだった。
ジェクと、ベンベンは仕事でタイへ行っている。マークは、雑誌の撮影。ユギョムと、ヨンジェは、学校へ。
今、宿舎にいるのは、俺とジニョンだけ。
いつもなら、ジニョンの部屋で2人だけの時間を楽しんでいるはずなのに俺は1人でいる。
ジニョンに、触れられない事が既に限界だった俺は、怒られる事を覚悟して、ジニョンの部屋に行った。
コンコン。
「ジニョン、入るぞ。」
「えっ?ヒョン?」
また、本を読んでいたのか?
「ジニョン、俺はいつまでお前に触れる事が出来ないの?」
「まだ…。」
「まだ?」
「もう少し、時間が欲しい。」
「それを、嫌だと言ったら?」
「ヒョン?」
「なぁ、何をそんなに怒ってるのか教えてくれるか?」
「怒ってるわけじゃ…ない。」
「なら、何?」
「…。」
「ジニョン?」
俺は、ジニョンの隣に座った。
「お願いだから、もう少し時間を…んんっ。」
ジニョンが、言い終わる前にキスをした。
「ヒョ…んんっ。んっ。」
ジニョンは、何か言おうとしていたがさらに、唇を強く押し当てた。
ジニョンから、力が抜けていくのがわかった。
ゆっくりジニョンから離れると、ジニョンは、泣いていた。
「ジニョン?」
「ヒョン、酷い。」
「えっ?」
「こんな事されたら、僕だって我慢出来ない。」
「してもいい?」
ジニョンは、俺に抱きつき耳元で囁くように言った。
「うん…。」
そんな、ジニョンを見て俺は久しぶりに興奮していた。
ベットに押し倒し、覆いかぶさるようにして、再びキスをする。
いつもは、俺からするが今日のジニョンは凄く積極的で自分から俺に入りこんでくる。
俺は、ビックリしたがジニョンからしてくれるなんてまずない事だから、少しの間楽しませてもらう事にした。
体を押され俺が仰向けの状態になると、ジニョンが乗り上がってくる。
元の状態に戻る事は、簡単に出来るがジニョンが何かをしようとしているので俺は、そのまま
ジニョンを抱きしめた。
暫くするとジニョンの手が下の方に動く。
…?えっ?まさか?いや、ありえないだろう。
ジニョンが、そんな事…。
ジニョンが、唇を離し下の方に行く。
俺のズボンと下着を脱がしそれに触れる。
「ジニョン?」と声を掛けると同時にジニョンがそれを咥える。
マジか?どうしたんだ?今までこんな事された事ないぞ。
ジニョンのその行為に、メチャクチャ興奮した。ジニョンの舌が気持ち良すぎて、すぐにイッてしまいそうになる。
「ジニョン、1度離して、じゃないと…。」
「や…ら…。はいほまへ(最後まで)」
かわいすぎるジニョンを見て、俺はジニョンの口の中で達してしまった。
ジニョンは、俺のそれから口を離した。
今、出した物が口からもれる。
慌ててティッシュを取るが、ジニョンはそれを飲み込んだ。
「にがっ…。」
「バカ、そんなの飲むなよ‼」
ジニョンの眉間に皺が寄るでもその後ジニョンは笑顔で言った。
「ヒョン、気持ち良かった?」
「ジニョン、急にどうした?」
「ヒョンに言われて、確かにいつもしてもらうばかりで、自分は何もしてなかったなと思って勉強したの。」
それが、ジニョンの地雷だったのか。
「まだ、ちゃんと出来るか心配だったからもう少し時間が欲しかったんだけど。」
俺は、ジニョンに申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
してもらうばかりなんて、思わなくていいのに、ジニョンだからしてあげたいのに…。
「ジニョン、ありがとう…。」
俺は、ジニョンを抱いた。
マンネたちが、戻って来るまでまだ時間はたっぷりある。
その間嫌と言うくらいまで、ジニョンを愛してあげよう。
俺は、ジニョンをベットに押し倒しキスをした。
久しぶりの、逢瀬に互いに余裕は無かった。
だけど、互いを思う気持ちはかわらなかった。
たまに、ジニョンからしてもらうのも良いかも知れない。
そんな事を思ってしまった…。