GOT7 短編

□秘めた想い
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僕は、ジェボムヒョンが好きだ。
でもこの気持ちは誰にも知られちゃいけない。
まして、本人にも絶対に知られちゃいけない。


JJで、デビューしてから少したった頃ヒョンに話があると言われた。

何かあったかな?

恐る恐るヒョンの部屋に行き扉を開けるといきなり抱きしめられた。

「ヒョン?どうしたんですか?」

「ジニョン、俺お前の事が好きだ。」

「えっ?何言ってるんですか?」

ヒョンが、僕を嘘でしょう。
どうしよう。メチャクチャ嬉しい。
でも、喜んじゃいけない。

「ジニョン、俺と付き合って。」

「ヒョン?おかしいよ。僕達、男同士だよ。」

「そんなのわかってるよ!でも俺はジニョンと付き合いたい。」

どうしよう。メチャクチャ嬉しい。
僕も、と言いたいけどダメだ。言えない。

「返事は急がないよ。少し考えて見て。」

「何言って…。
そんなの考えなくても…無理だよ。」

「ジニョン、とりあえず考えて見て。」

ヒョンにそんな事を言われて嬉しくてしょうがなかった。
だけどヒョンの気持ちに応える事は出来ない。
何故なら、僕の想いは重すぎるんだ。
もし、ヒョンと付き合ったら絶対側から離れられなくて異常な程にヤキモチを妬いて困らせてしまうかもしれない。
それで、嫌われてしまうくらいなら今の状態のままで一緒にいられた方がいい。



ヒョンの告白への返事をしないまま、何か月かが経った頃事務所スタッフからJJを一時休止してグループで改めてデビューする事を聞かされた。


それから、怒涛の日々を過ごし僕らはグループで再デビューをした。


グループで活動をするようになってからヒョンとはあまり話さなくなった。
その分、ヒョンはヨンジェと僕はマークヒョンやジェク、マンネ達といる事が多くなった。
マークやジェク、ベンベンは外国人という事もあってかスキンシップが多かった。
マンネのユギョムも寂しいのか、やたらと僕に引っ付いていた。


そんな中いつしか僕達は、グループのパパとママと呼ばれるようになっていた。


いつものように、僕に触れるか、僕が触れるかの状態でメンバー達といると視線を感じた。
その視線が気になり振り向くとヒョンが僕を見ていた。
何故見られているのかは、わからなかったが何だかヒョンに気に掛けてもらえてる事が嬉しかった。


スケジュールが終わり宿舎に戻ってみんなと団欒していると突然ヒョンから声をかけられた。

「ジニョン、ちょっといい?」

「はい。」

ヒョンの部屋に入るといきなり手を引かれ抱きしめられ唇が触れて来た。
僕は、ヒョンから離れようとしたが力では敵わなかった。


暫くすると、唇が離れた。

「ヒョン?なんで?」

「ジニョンが、悪いんだよ。」

「えっ?」

「ジニョンがメンバー達とばかり仲良くするから。」

「そんなの当たり前でしょう!僕達がフォローしてあげなきゃいけないんだから。」

僕は、ヒョンの手を振り解き部屋を出ようと振り返った瞬間手を引かれ今度は壁に押し付けられた。

「ジニョン、俺はいつまで待てばいい?」

「ヒョン?前にも言ったけど無理だよ。」

「なんで?」

「なんでって、普通じゃないでしょう。」

「普通って何?俺はジニョンが好きだから付き合いたいと思ってるだけだよ。」

「ヒョン?お願いだからもうやめて。これ以上無理だよ。」

「ジニョン?」

そう言うとヒョンはまた僕にキスをして来た。

「やっ。ヒョン、やめ…。」

ヒョンは、僕の口の中に舌を入れ攻めて来た。
僕は、言葉とは裏腹に気持ちはとても満足していた。
唇が離れるとヒョンは僕を抱きしめ聞いて来た。

「ジニョン?俺の事嫌いか?」

「ヒョンのバカ!これ以上、ヒョンの事好きになりたくないのに…。」

「えっ?ジニョン。」

僕は、慌てて口を手でおさえ自分の部屋に戻った。


どうしよう…。言わないつもりだったのに…。


ガチャ

バタン

「ユギョム、ベンベン悪いけど今日部屋開けてくれ。」

「うん。わかった。」

えっ?ヒョン?なんで?

バタン

カチッ

えっ?鍵…?

「ジニョン?」

僕は、膝を抱えて俯いた。

「さっきのって、どういう意味?」

「・・・。」

「俺の事、好きって思っていいの?」

「ちがっ!」

「ジニョン、本当の気持ちを教えて。」

「なんで?どうしてほっといてくれないの?」

「ジニョン、俺はお前が好きだと言ってるんだよ。」

「怖いんだよ!」

「何が?」

「ヒョンの事が好きだし付き合いたいって言われたのもすごく嬉しかった。でも、僕の気持ちが重すぎて嫌われたらと思ったら…。」

「ジニョン、俺の気持の方が重いと思うけど?」

「えっ?」

「あの時から、ジニョンの事益々好きになってるし、メンバー達に嫉妬もしてるし、キスしたいし、抱きたいとも思ってるんだから。」

「嘘…、本当に?」

「うん。だからジニョン本当の気持ちを教えて。」

僕は、ヒョンの言ってくれた言葉が嬉しくてもう我慢をするのはやめようと思った。

「す…き…。ヒョンが好き…。」

「ジニョン…。」

ヒョンは、僕を抱きしめキスをしてくれた。

僕は、初めて自分からヒョンに抱きついた。

僕達は、そのままベットに横になり抱き合った。
今までの時間を埋めるかの様に何度も何度も抱き合った。



目が醒めると、僕はヒョンに抱きしめらた状態だった。
どうやら、そのまま寝てしまったようだ。
隣にいるヒョンを見て何だか嬉しかった。
こんなに愛しい人に愛されてすごく幸せだ。
もっと早く受け入れれば良かったと思ってしまった。
僕はヒョンに抱きつき幸せな気持ちになった。

「ジニョン?」

「あっ、ごめん起こしちゃった?」

「いや。体大丈夫か?」

「うん。」

「俺スゲー嬉しくて加減出来なかったから。」

「大丈夫だよ。そんなにやわじゃないから。」

「夢じゃないよな。」

「ん?」

「ジニョンが、俺の事好きって言ってくれた事。」

「夢じゃないよ。」

僕は、ヒョンにキスをした。
ヒョンは、嬉しそうにキスを返してくれた。


翌朝、2人でコーヒーを飲みながら話をしているとメンバー達が起きてきた。
みんなは、僕達を見て嬉しそうにしてた。


「やっと、本当のパパとママになったね。」


そんな事を言われて僕達は顔を見合わせて笑ってしまった。



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