my heart

□my heart 6
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あの日から、どのくらい経ったのだろう。


ケガをしている人達は、少しでも良くなればまた出掛けてしまう。

次から次へとケガをした人達が戻ってくる。

それまでの間、ジェボムさんに会う事は一度もないまま…。



無事だよね。

大きな怪我とかしていないよね。




それから、1週間が経った頃みんなが笑顔で戻って来た。

「帰ったぞ〜!」

「兄貴!お帰りなさい。」

「無事に終わったぞ〜!」

「本当ですか。」

「ああ。」

「流石です!」

「ジニョンも、有難うな。」

「いいえ。みんなの役に立てて良かったです。」

あれっ?

ジェボムさんがいない…。

どうして戻って来ないんだろう…。

「あのっ、ジェボムさんは?」

「ああ、ボスならちょっと遅くなるってさ。」

何だろう?

みんなのこの歯切れの悪さ。


嫌な予感がする…。





とりあえず、僕は戻って来たみんなの為に食事の用意を始めた。

今回、参戦していなかったヨンジェやベムも手伝ってくれた。

「ジニョンさん、有難うございました。」

「どうしたの?」

「僕達、すごく心強かったです。」

「兄貴達のあんな姿を見るのは初めてじゃないけどやっぱり何度見ても足がすくんでしまう事があるんで。」

「そうだよね。慣れるものではないよね。」

「でも、みんなの為に一生懸命やってたでしょう。その気持ちはみんなに伝わってると思うよ。」

「そうだと嬉しいです。」

本当に2人とも良い子だよな。

いい事も悪い事もちゃんとわかってる。

それに、優しい気持ちを持ってる。

ヤクザ=怖いって思ってたけど違うな。

そうだよ、みんな優しいんだ。
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