故人なんて居ないお葬式
なのに…何故、君は泣いて居るの?
―――― ★ ――――
ダーンッ
何かが、落ちた音がした。
誰も知らない。
其の全てを、人々は知らない。
パァンッ
何かが、撃ち抜かれる音がした。
気付けば、ソレ等は存在して居た。
其れで人々はソレ等の存在を受け入れた。
グサリ
何かが、刺さる音がした。
気付けば、ソレ等の存在は皆が知って居た。
其れは人々が後世へと永々に語り継ぐ程に。
グチャリ
何かが、潰れる音がした。
気付けば、ソレ等は存在しなくなって居た。
其れで人々はソレ等のさよならを受け入れた。
気付けば開幕し、気付けば終幕して居たソレ等。
ソレ等が何処から来て、何をしたのか、どうして消えたのか、人々は知らない。
人々はソレ等に関する事実を、真実を知る事は出来ない。
何時の間にか居て、居なくなっていたソレ等は、もう居ないのだから…。
―――― ★ ――――
至高の存在や始祖神の様に、
“星”を創ったとされて崇め奉られ、
伝説や神話として語り継がれて居る訳でも無い。
荒振神の様に悪逆非道の限りを尽くし、
様々な悲劇を引き起こしながらも結果、
必要悪だったと語り継がれて居る訳でも無い。
HatiとSköllの様に、荒振神と戦い勝利の数々を収めた訳でも無い。
Deus ex machinaの様に“星の”廻りを見守り、時には干渉して居る訳でも無い。
そんな、彼女達や彼等の物語…――――。。。
And that's all…?
(それでおしまい…?)