(?)「コラァッ、無駄に長いバトン引っ張ってくんなや!ボケ!!」
(喧花)「てーかさ、結局…何?俺ら殺される的な??極刑イコール死刑だろ?」
(風鵺)「え?ウチ無理。150歳まで生きるって決めてるから!」
(?)「そうしたいのは山々なんだがな〜…ハァ…でも、非っ常に残念な事に…」
(?)「御存知の通り、仏教や神道は無殺生な訳なんだよね〜。」
(摩耶)「…もぅ御説教、終ったなら帰って良い?」
(?)「お前は人の話を聞けぬのか、話の流れを乱すな馬鹿者。」
飽き飽きして来たのか、話を打ち切ろうとする摩耶。
そんなKYの摩耶の頭を和服男子がベシンッと叩く。
ちなみに、此の場に置いての【KY】とは、以下のものを指す。
Kは≪空気≫、Yは≪読めない≫で、『空気が読めない。』と言う意味である。
あるいは、直接【KY】と、忠告すると、『空気を読め!』と言う意味になる。
(風鵺)「えー、じゃーどうするの〜?」
(?)「あー…島流しならぬ世界流し…みたいな?流罪の刑だな、謂わば。」
(摩耶)「…地球流したら宇宙の何処らへん行くの?」
(?)「うつけ者、何故、そなた等の馬鹿げた罪のせいで、地球が巻き込まれなければ、ならんのだ。」
自分達3人の天罰に、ナチュラルに、地球全体を巻き込もうとする、恐ろしい摩耶の思考回路を正そうと、再度ベシンッと摩耶の頭を叩く和服男子。
いや、もしかしたら只単に、今迄の甘味を盗られた仕返しのつもり…なのかも、しれない。
(?)「世界流しに遭うのは、地球じゃなくて君達3人だけだよ。」
現代ファッションの男子が、摩耶に対して、爽やかで黒くない微笑を称(タタ)え、明るく軽い調子で答える。
(?)「もっと分かりやすく言えば、“そっちの世界”から追放的な感じかな?」
(風鵺)「ワー、何か、旧約聖書『創世記』に記されたアダムとイブみた〜い☆」
(?)「そんな神秘的なモンじゃないケドネ?」
さっきから風鵺に対しては黒い笑みしか見せない腹黒い男子。
きっと今迄の怨みの仕返しなのだろう。いや、きっとそうだ。
(摩耶)「…荷物纏めとか、引っ越し面倒臭いから嫌…。。。」
(?)「お主は…はぁー。」
摩耶の余りのアホさに、叩く気力も失せ、溜息を吐きながら、ガックリと項垂れる古風な青年。
(?)「意外とポジティブな子やなー。」
(?)「フフ、なんか君に似てるね〜♪」
(?)「全く、似てなど、おらん!!!」
仲間の2人の発言に、『冗談では無い!』と否定する為に失せていた気力を復活させ、ベシンッと摩耶の頭を、またまた叩く。
(摩耶)「痛い…」
(喧花)「お、そう言えばキュート男子、普通の笑顔だな。黒くねぇ。」
(風鵺)「ワー、ウチにとる態度とは大違いだ。」
(?)「僕が嫌って怨んでるのは君だけだからww」
(風鵺)「ウフフ〜♪僕、モテモテで困っちゃ〜う♡」
フフフフフ…と2人で、あくどい笑みを零す姿は、正に悪賢い者同士が行う、狐と狸の化かし合い其の物だ。
(?)「(こいつ等、ヤベェ!)ま、そーゆー訳やっちゃから、“お前等の世界”から出てってもらうぜ。」
(喧花)「は?ざけんな。人間の俺等が地球以外住める訳ねーだろ。火星や土星とか太陽系の外とか無理無r…」
(?)「そんな辺りに飛ばす、チンケな規模な訳無いやろーが。言っただろ?『世界流し』だって。」
(喧花)「は?じゃぁ、どーゆーこっちゃよ?コラ。てか、人の話遮るんじゃn…」
(風鵺)「俗に言う異世界トリップですか!?二次元への!!」
ビジュアル系男子と、期待に瞳を輝かせる風鵺に悉く発言を邪魔されて、喧花の機嫌さは急降下。
しかし、そんな喧花に御構い無しに会話は進んで行く。
(?)「いや違ぇし!!…なぁ、お前等、≪自殺≫って知ってるか?」
(喧花)「俺、知らね。知ってるか?」
(風鵺)「知らないお。摩耶たんは?」
(摩耶)「さぁ?ねぇ、」
(喧花・風鵺・摩耶)「「「知ってる?」」」
3人の少女が3人の青年の方へと視線を動かし、回した質問を結局は質問した当人達へと返す。
(?・?・?)「「「良い加減にしろ!!」」」
前回同様、息ピッタリに漫才並みな返答をする少女3人に対して、負けずと一斉にツッコミを入れる青年3人。
やれやれ、こんなグダグダ感が何時まで続くんだか……。。。
And that's all…?(それでおしまい…?)