prologue

□詠み人知らずの散花
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故人なんて居ないお葬式


なのに…何故、君は泣いて居るの?










―――― ★ ――――











ダーンッ

何かが、落ちた音がした。



誰も知らない。

其の全てを、人々は知らない。





パァンッ

何かが、撃ち抜かれる音がした。



気付けば、ソレ等は存在して居た。

其れで人々はソレ等の存在を受け入れた。





グサリ

何かが、刺さる音がした。



気付けば、ソレ等の存在は皆が知って居た。

其れは人々が後世へと永々に語り継ぐ程に。





グチャリ

何かが、潰れる音がした。



気付けば、ソレ等は存在しなくなって居た。

其れで人々はソレ等のさよならを受け入れた。







気付けば開幕し、気付けば終幕して居たソレ等。

ソレ等が何処から来て、何をしたのか、どうして消えたのか、人々は知らない。



人々はソレ等に関する事実を、真実を知る事は出来ない。

何時の間にか居て、居なくなっていたソレ等は、もう居ないのだから…。











And that's all
(それでおしまい…?)

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