混沌と縁を交える乱世を望む (Sköll)「でさ、」 (Hati)「ｸﾞｽ……何ぞよ？」 (Sköll)「何時(ｲﾂ)まで泣いてるの？俺、泣き虫も弱虫も嫌いなんだけど。」 (Hati)「うﾞぐ…」 (Sköll)「犯しちゃうゾ☆」 (Hati)「いや、嫌いって言ってるのに、なんで、そうなるぞよか！！？」 (Sköll)「あ、泣き止んだ。残念★」 (Hati)「……もしかして、ワザとぞよか？？」 Sköll流の、慰(ﾅｸﾞｻ)め方なのだろうか？と、今更ながらに思うHatiだが、真偽の程は残念ながら、分からない。 (Hati)「それより、其の怪我、大丈夫ぞよか？」 (Sköll)「見て分からない？」 (Hati)「聞いてるのは、こっちぞよ…」 (Sköll)「Hatiに心配される程、落ちぶれちゃいないからネ」 (Hati)「あー、そうぞよか！」 (Sköll)「ところで、ふぅん君が“弟”君か。」 (Deus ex machina)「汝等、死スベシ。」 (Sköll)「Hati、此奴(ｺｲﾂ)も俺の獲物だから、手出ししないでね。」 疑問形ではなく、はっきりと肯定的に、“弟”と言ったDeus ex machinaから目を離さずに言う。 (Hati)「……後方支援的なモノは？」 (Sköll)「要らない。」 一拍も入れる間もなく、迷わず即答断言したSköllに対して、少々、不満気味にHatiは、其れを了承した。 カチッ スラァァアア――――…… 金の仕込み錫杖から、灼熱に燃え上がる刀身が、姿を現す。 (Deus ex machina)「早々ニ、消去スベシ」 (Sköll)「無理な話だね。だって、俺はHatiと生きるんだから。」 (Hati)「恥ずかしい事を軽々と口にしないでぞよ！」 赤くなる顔を両手で隠すHati。 そんなHatiに構わず、先程、抜刀(ﾊﾞｯﾄｳ)した直刀を手に、駆け出した。 一直線に目指すのは、只、己にとって、今の所、２番目に害意を成そうとする、お邪魔虫たる者の首だ。 純陽の加護を持つ太刀(ﾀﾁ)をSköllは、笑いながら振りかざす。 Deus ex machinaも、そんな自分にとって暴悪の化生(ｹｼｮｳ)たるSköllの刃を、歯車を密集させ、形成した剣(ﾂﾙｷﾞ)で受け止める。 爆音が響き渡る。 爆風が発生する。 其の後、遅れるようにして、猛火の刃に負けて、溶け折れたDeus ex machinaの剣が、ゴトリッと、落ちる。 Deus ex machinaが後ろに下がり、態勢を立て直そうとする。 そんなDeus ex machinaの首を間髪入れず掴んで、Sköllが刀を掴んだ侭の拳(ｺﾌﾞｼ)に力を籠め、握り締めて、切るかと思いきや、そうではなく、其の侭、其の横面(ﾖｺﾂﾗ)を思い切り、ぶん殴る。 (Sköll)「俺に敵(ｶﾅ)う奴なんて居ないけど、直ぐには終わらせてあげない。」 自信満々に、そう宣言しながら、今度は、Deus ex machinaを蹴り飛ばす。 ドカッと激しい衝撃音を出し、壁に叩き付けられ、ドサッと、呆気(ｱｯｹ)なく地に伏すDeus ex machina。 ゆっくりとした足取りでDeus ex machinaに近付いて行くSköll。 すると、どうした事か、Deus ex machinaの体が、歯車と成り、崩れて消えて行く。 (Sköll)「Hati、伏せ！！」 (Hati)「我様チャンは犬ぞよか！！？」 文句を言いながらも、Sköllの言う通り、頭を抱え込んで、犬の様に伏せる。 Hatiが伏せると同時に、Sköllは、握り締めて居た紅蓮の太刀をHatiの頭上目掛けて投げ打つ。 ドスッ 投擲(ﾄｳﾃｷ)した刀は、Hatiの背後に、灰色に、ぼぅ…っと霞の如く姿を朧気(ｵﾎﾞﾛｹﾞ)に表したDeus ex machinaの胴体の真ん中に突き刺さる。 (Deus ex machina)「ッ！」 (Sköll)「ビンゴ♪」 Deus ex machinaの全身が、純陽の加護の炎に因り、包まれ、燃え尽きる。 カランカランと、軽快な音を立てて、Sköllの緋色の直刀だけを残し、地面に落ちた。 (Hati)「殺(ﾔ)ったぞよか？」 (Sköll)「違うよ、ほら」 Sköllが背後に地球の見える上空の方を指差す。 其処には、無傷のDeus ex machinaと……、至高の存在in闇神が立ち並んで居た。 (Hati)「あっ……。」 (Sköll)「漸(ﾖｳﾔ)く、役者が出揃った♪」 勝者と敗者。 生き残る者と死に逝く者。 神か戦士、消え去り逝くのは、どちらか……――――｡｡｡ And that's all…？ (それでおしまい…？) |