minayeon

□私より可愛い人
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「オンニ、どうしたの」

「別に?」

「…あれ?」




オンニの頬についている薄ピンク色の液体。
何かついてる、そう行って人差し指でとれば頬を膨らませて自分のベットへと戻って行ってしまうオンニ。




「何、どうしたん?」

「ふん!気付くの遅いのよ」

「え…」



汚れた人差し指を見る。薄ピンク色の液体の中に隠れた小さな赤い点点。

これってもしかして、イチゴのアイス?

溶けて液体になっているけど、オンニはずっと頬にこれつけたまま歩いていたと思うと可笑しいし、気付かなかった自分が不思議でたまらない。




「…あんた今日、モモばっか」




私はなんとなく状況を理解して、思わずくすりと笑いが溢れた。容易に想像がついた。
私がモモりんに手を焼きすぎて、羨ましくなったオンニがモモりんの真似をしていたんだ…

それなのに私はその時気付けなくて、自分で拭かなかったってことはずっと私に気付いてもらえるのを待っていたわけで…



「…へへ」



何笑ってんのよ、そう言いたげな表情で私を睨みつけるオンニ。私はオンニのベッドへ移動して、慌ててぷん、と反対方向を向くオンニの肩を抱き締めた。




「ごめん」

「…」




オンニが嫉妬することって少し珍しいから、嬉しくなって口角が上がる。普段は私が嫉妬してばかりだったから。




「ごめんね、オンニ」




その言葉にゆっくりとこちらを向くオンニ。
顔がこちらに向いたところで、顎を掴んで唇を重ねた。ぴくりと跳ねる肩を押して、私はオンニの上に乗ってキスを深くしていく。

なんて愛しい人。可愛い人。




絡まった下から透明の糸を引いて、
はあ、と熱い吐息が漏れる。
お互いの熱い息を咥内で感じれば興奮は増していく。相手の口から溢れ出た息を飲み込むように私達は唇を重ねた。



オンニはとっくに私のものなのに。





「…っ、ミナ」

「はぁ…オンニ、イチゴの味…」

「ミナ…は、ピスタチオ」

「不味いんやったっけ?」




唇を首筋にちゅ、とつけて小さなキスを繰り返す。だんだんと下に降りてくるキスに、オンニは華奢な身体を震わせた。シャツのボタンを開けながら、小さなキスをいくつも落としていく。



「ん…不味くない」

「でも、さっき不味いって」

「…」



ううん、と首を横に振るオンニ。


…分かった
モモりんが選んだ味だから嫌だったのか。


なんて可愛いだろう、いつも私が嫉妬してばかりで不貞腐れてしまうと、可愛いなんて言いながらキスをしてくるオンニの気持ちが分かったような気がした。


シャツのボタンを外して露わになった下着の上からやんわりと胸を撫でると、私の手首に自身の手を重ねるオンニ。
熱い体温が伝わってきて、早くなる鼓動。

下着を捲り上げて胸の突起をかぷ、と甘噛みすれば私の手首をぎゅ、と握ってきて恥ずかしそうにするオンニ。




「ナヨンオンニが1番やで」

「…ほんと?」

「こんなこと、オンニにしかしたくない」




そう言って胸の舌で転がして、時に噛み付いて、私の首に腕が回されたから、もう今日は好きにして良いってこと。

私は久し振りに触るオンニの身体にドキドキしながら、指を臍周りへ這わせて行く。




「ねぇ…ほんとに私だけ、よね」

「もう、そんなに不安なん?」




くちゅ、指でそこを浅く掻き回せば小さく呻くオンニ。ソフトタッチでぴちゃぴちゃと掻き回してるだけなのにオンニの呼吸は荒くなって、吐息が触れた私の首筋を熱くする。




「はっ…ミナ」

「不安にさせてごめん」

「…っん」




くちゅ、中に指を入れて浅いところを中指で刺激する。片方の手で細い腰を引き寄せればぐぐ、と奥に入る指。オンニこんなに細かったっけ…なんて思いながら久し振りに感じる愛しい人の体温。

いつもオンニが上ばかりだから、新鮮に感じでオンニのひとつひとつの表情にドキドキする。可愛くて可愛くて仕方がないよ。酷く嫉妬して、顎にわざとアイスをつけるオンニが、モモりんの選んだアイスだから不味いなんて、見え透いた嘘つく不器用なオンニが。

私を好きでいてくれる証拠。




愛しかった。





「ほんま…可愛い」

「はぁっ…んっ…んっ」

「オンニ、腰浮いてる」

「…っ」




ぐちゅ、ぐちゅ、奥を突くたびに喘ぐ高い声とゆさゆさ揺れ動く腰の動き。オンニが揺れるたびにベッドがギシギシと揺れる。






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