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□最強ラッパーコンビ
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やっと慣れてきた制服に腕を通して、今日も元気に学校へ通う。中学生になったのに背はあまり伸びないし、勉強は難しくなる一方。


そんな中、一番の楽しみはレッスン。
小学生の頃からダンスを習い始めて、先月の6月にJYPに練習生としてら入社した。
レッスンは大変でついていくのも精一杯だったけど、一番やりがいがあるし私はレッスンを楽しみに日々頑張っていた。


今日は7月7日。
いつもと同りスタジオへ入ると


真っ白な女の子がいた。





ダヒョン「キムダヒョンです!今日から練習生になりました、よろしくおねがいします」




ぱちぱちぱち、
私も皆に合わせて適当に拍手。

緊張しながら自己紹介をする真っ白な女の子。同い年くらいかな?



それからレッスンで毎回ダヒョンちゃんを見ていたけど、話す機会はなかった。

初めて話したのは、2人でペアを組んで今月末の発表会で披露する、というミッションが与えらた時だ。

ダンスの先生が勝手にペアを決める。たまたまダヒョンちゃんと一緒になった。





チェヨン「チェヨンだよ!よろしくね」

ダヒョン「はい!ダヒョンです!よろしく…ね!」




私の顔をじろじろ見てくるダヒョンちゃん。何だろう。



チェヨン「…何歳なの?」

ダヒョン「13歳の中2です!」

チェヨン「え!じゃあオンニだ」

ダヒョン「チェヨンちゃんは?」

チェヨン「12歳、中1です」

ダヒョン「いっこ下だ!よろしくねー!」





ぎゅ、堅苦しく握手をした。
年上だったんだ…。
タメ語で話しちゃってた。





ダヒョン「チェヨンは、いつから韓国にいるの?」

チェヨン「え?」

ダヒョン「すごく上手に喋れてるよ!本当に」

チェヨン「?」

ダヒョン「外国に来て大変だと思うけど、オン二が何でも教えてあげるからね!」

チェヨン「??私、外国人じゃないですよ」

ダヒョン「え?」

チェヨン「あはは!」

ダヒョン「違うの?」

チェヨン「韓国人です〜(笑)」

ダヒョン「!!」




びっくりしてるダヒョンちゃん、じゃなくてダヒョンオン二。
すごい、目も鼻もおっきくして驚いてる。面白い。




チェヨン「ふふふ」

ダヒョン「韓国人だったんだ…」

チェヨン「はい、あはは、鼻の穴大きいですね」

ダヒョン「鼻あ?」

チェヨン「うん、ふふ」

ダヒョン「はあ、だから韓国語上手いんだ…」




ダヒョンオンニは面白い人だった。話すまではすごく真面目で静かな人だなって思ってたけど、話して見たら明るくて、楽しいオンニ。


2人で初めて踊った曲は、チャップリン。杖を使ってチャップリンのように振る舞う。面白いダヒョンオンニにぴったりだ。


本番まで、ダヒョンオンニと2人で沢山練習をした。私の家に来たり、オンニの家に行ったりして、いろんな遊びもした。でも驚いたことに、オンニはあんまり遊びのルールを知らなかった。

サッカーもバスケもしたことがないと言っていて、私が一から教えた。こんなに明るくて活発なのに。知らないのがすごく不思議だった。





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