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□怖い夢を見たの
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チェヨンはジョンヨンが気にかかりどうしようもないので、宿題を閉じた。

このままお姫様抱っこしてベッドに持っていけたらな…と思ったチェヨンだが、現実、ジョンヨンをベッドに運べそうにないので、仕方無く起こすことにする。



チェヨン「ジョンヨンおんに」

身体を揺さぶってみる。



チェヨン「ジョンヨンおんに!」

頬をぺちぺちと叩く。




ジョンヨン「…?あ、チェヨナ、宿題終わった?」

チェヨン「うん、寝るよ」

ジョンヨン 「…うん」



ジョンヨンはベッドに移動した。



チェヨン「…じゃね、おやすみオンニ」


そう言って部屋を出て行こうとするチェヨンを、ジョンヨンは手を握り引き止めた。



チェヨン「?」

ジョンヨン「…ここで…寝たらいいのに」


少し恥ずかしそうに言うジョンヨン。


チェヨン 「….そっか、じゃそーする」


チェヨンはジョンヨンに従い、そのままベッドへ入った。



チェヨン「電気消すね」



急に真っ暗になり、少し怖くなる。
ジョンヨンは思わずチェヨンの手を握った。



チェヨン「?おんに手…」



ジョンヨン「…ごめん、握ってて、欲しい」


暗闇のなかボソッと呟くように言った。



チェヨン「うん、いいよ」

ジョンヨン「…ありがと」

チェヨン「怖い夢、見たの?」

ジョンヨン「……うん」

チェヨン「ふふ、そっか」

ジョンヨン「…なんで?」

チェヨン「さっき、そんな感じがした」

ジョンヨン「……そっか」





チェヨンはジョンヨンの指に指を絡めるように繋ぎ直した。




チェヨン「今日は私がおんにみたい」

ジョンヨン 「たしかに」

チェヨン「チェヨンおんにーって言って」

ジョンヨン「やだよ!」

チェヨン「あはは、可愛いねオンニ」

ジョンヨン「…」



ジョンヨンは絡められた指を強く握り返した。



ジョンヨン「今日だけね、ありがとチェヨンおんに」

チェヨン「わー!あはは」



チェヨンはジョンヨンに抱き着いた。



チェヨン「おやすみっ」

ジョンヨン「ん、おやすみ」






ジョンヨンは怖い夢を見ることなく、幸せな睡眠時間となった。









END





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