BOOK

□現実
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誰もが認めるガールクラッシュ。
ジョンヨン。

一見クールで冷静で、
すっぴんだと男だと勘違いしてしまうほどイケメン。同性からも異性からも高い人気を得る。

しかし、実際は誰よりも女性らしく
宿舎では整理整頓をし
明るく活発でとても愉快な人。



そんなジョンヨンに
チェヨンは恋をしてしまった。







恋は時に楽しく、時に虚しい。
チェヨンのタイプは後者。

女同士、最初から叶うはずのない恋。



2人は普段から仲が良く
一緒にいることも多い。

ジョンヨンにとってチェヨンは
大切なメンバーで、大切な妹分。
決してそれ以上でもそれ以下でもない。




チェヨンは何度も自分の気持ちを押し殺してきた。女の人を好きになるなんてどうかしてる、気のせいだと。

でも、それはもう無理だった。

会うたびに高鳴る鼓動、
考えていることは常に彼女のことばかりで。


恋は、辛いものだ。
頭では分かっているのに
どうしようも出来ない。

ジョンヨンと同室の
モモに何度嫉妬したことか。







TWICEが結成3年を迎える明日は、
恋愛が解禁される日でもある。


チェヨンは明日、
ジョンヨンに告白しようと決めていた。








チュンチュン、、

鳥のさえずりに目を覚ますチェヨン。朝日が差し込んでいる。良い天気だ。誰かが名前を呼ぶ。


「チェヨナぁ!!」


目の前には大好きな人の顔。



「わあっ!」


チェヨンのあまりの驚きにジョンヨンは腹を抱えて笑う。



「はははっ、驚きすぎ!」

「びっくりしたよ…」





かなりの近距離で見つめられていた。きっと自分の顔は真っ赤になってしまっているだろう。あんな近い距離で…ずるいよ…
とチェヨンは胸のドキドキが抑えられない。



寝起きの悪いチェヨンは
今日もビリだったようだ。
同じ部屋のツウィとダヒョンの姿はなく、もうリビングにいる。




皆いつものように起きて支度をする。今日はファンミーティングだ。


結成2年ということで、
朝から皆お祝いモード。
宿舎はいつも以上に賑やかだ。

皆笑っていた。
チェヨン1人を除いて。



そう、今日はジョンヨンに告白する日。決して成功するなんてあるわけがない。だから、今日はジョンヨンに嫌われてしまう日だと、チェヨンは確信していた。

伝えなければいい、
そう思ったが、この悲しい恋を終わらせたい。いつかは話さなければならない。そう思いチェヨンは固い決意をした。



告白する、と。













和やかなムードで行われたファンミーティング。皆楽しく過ごしていた。ONCEと一緒に過ごす時間が、TWICEは皆大好きだ。
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