minayeon

□ペンギンの夢
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夜も更けた頃。あるホテルの一室。ミナと同室になった私は明日の予定を見て確認するように呟いた。


「14時のフライトで、19時から番組収録ね…」
「ん…」
「…朝はゆっくりね」
「そうだね、ねオンニ、これつけてい?」
「うん」


そう言いながらフレグランスをベッドに軽く吹きかけるミナ。ふわっと香る甘い香りが漂い、私はスケジュール帳をパタンと閉じてベッドに入った。


パチっと電気を消すと、
彼女もベッドへ。

キングサイズの大きなベッドが一台。2人で入っても余裕があり、ふかふかの掛け布団がとても軽くて、暖かい。



「…いい香り」
「へへ、でしょ」


眠気が無いわけじゃない。
けれど、1日が終わるのが少しだけ勿体無くて。私達はポツリポツリと会話をし始める。始まっては終わって、また始まっては終わって。



「…ハイタッチ会、楽しかったね」
「うん、」



2日間連続でハイタッチ会をするのは初めてで、最初は腕がどうにかなるんじゃないかと覚悟していた私達。


「意外に元気よね」
「ね」
「てかさっきVLIVEしてたでしょ」
「オンニ見てたん?笑」
「うん」
「昨日ツウィとダヒョンがやってたから、真似したんよ」
「そう」











「…それ一昨日じゃない?」
「そやったっけ」
「ん、昨日はジョンヨンとジヒョがしてなかった?」
「それは見てへんな」
「見てないのね」











「…腕平気?」
「うん、…ミナは?」
「少し痛かったけど、今日1日休めたしもう治った、と思う」
「…良かった」


そう言うとふぁー、と欠伸をするミナ。つられて私も欠伸をする。


「…眠いな」
「…寝ましょ」
「昨日変な夢見たん」
「…ん?」



そう聞きつつ、私は目を瞑った。




「ペンギン飼う夢見て、そのペンギンに名前つけたん」
「…そう」
「ペンギン飼うってすごいやんな」
「…うん」
「白くてもふもふで…」
「ミナ…もう早く寝ないとよ」
「…うん」
「今日も、ペンギンの夢見れると良いわね」
「ん、オンニ」
「…ん?」
「ペンギン…すごい可愛かったんよ」
「ふふ、はいはい」


少し笑って、ミナの頭をぽん、と撫でれば少し口を尖らせてミナだったが、次第に安心したように目を閉じた。



「…明日聞いてあげるから」
「…」
「…おやすみ」
「…」
「…ミナ?」
「……」



寝てるし…


私はミナがいる方向を向いて
横向きに寝ることにした。

話振っといて、自分で寝ちゃって、…こういうちょっと子供っぽいところが、好きだったりする。

そんなことを思いながら、私もすぐに眠りへ落ちた。






Fin
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