星娘の核

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昨夜の逃亡から一夜明け、明るく日差しが照る朝




2人と1匹は大きな建物の前に立っていた




大きな扉の上には、でかでかと存在を象徴する妖精の尻尾の文字





「ようこそ!妖精の尻尾へ!!」





「わぁ……!」





ハッピーが歓迎の言葉を言えば、ルーシィは歓声の声を上げて看板を見上げる






ずっと入りたかったギルドが、目の前にある





ルーシィが感動で動けずにいる隣で、ナツはスタスタと扉へと歩いていく





そのまま手で開けるのかと思ったのだが、足で蹴り開けた







「ただいまああ!!」





「ただいま!」





1人と1匹がそう言えば、中にいたギルドメンバーが
口々におかえり、よう、と声を上げる





「へー……」





数歩歩んで、ギルドを見渡すルーシィ





「またはでにやらかしたな!ハルジオンの―――」




そう言いかけた男の言葉を煽るように、ナツが顔面に蹴りを入れる






蹴られたことにより、椅子から転げ落ち吹っ飛ぶその男





崩れた机に脚をかけて男を威嚇するように声を上げるナツ






「サラマンダーの情報!嘘じゃねぇか!!」






「んなこと知るかよ!俺は小耳にはさんだ話教えただけだろうが!」






「何だとぉ?!」





「やんのかこらぁ?!」






2人の喧嘩を、ルーシィはポカンとした表情で見つめ、棒立ちのまま固まる




しかし被害は2人の間だけでは収まらず、近くで飲んでいたメンバーも巻き込み暴れまくる





しまいには、ギルド内は喧嘩勃発





机や椅子が壊れ、酒は零れる




ぎゃあぎゃあと騒ぎ、ギルド内はお祭り騒ぎの様に荒れ狂う






「すごい……。あたし本当に、妖精の尻尾に来たんだ……!」





荒れ狂う中でも、ルーシィは胸の高鳴りが抑えきれないという様に、荒れ狂うギルド内を見渡す
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