白執事

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結論から言えば、その後の展開は早かった





扉を開けた先には、研究員が全員集まっていて
その中には、首謀者もいた





少女たちを始末しようと、銃を発砲しようとするけれど
研究者たちは、首謀者を含めて
少年についていた男に殺された






この建物や、研究結果を残せば
今後悪影響が出る可能性があるという、少女の発言と提案によって
人体実験所は、炎で焼かれることになった








ゴウゴウと大きな炎が燃える建物を見つめる3人






ジッと、建物を赤い瞳で見つめる少女をちらりと視界に入れて少年が口を開いた








「お前は戦闘訓練もされていたんだろう。



逃げようと思えば逃げれたはずだ。なぜそうしなかった」







「……逃げて……行く当てがなかったから。




考えなしに、逃げてたら……餓死する、から……」






そうか、と少年が呟き
そのままくるりと建物に背を向けて、歩みを進めた






「いくぞ。屋敷に戻る」






少年と男が歩んでいくのを、少女は
静かに見つめた




火の粉が舞い散り、風がなびく中
静かに眺めた







「何をしている。さっさと行くぞ。



賭けは賭けだからな。
ただし、お前は女中として働け。今日からお前は、僕の駒だ」







「……りょーかい」






最後に一度だけ、燃え上がる建物を見つめ
静かに瞼を閉じると





少年の後ろへ、歩んで言った
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