短編
□お前もオレも
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こういうのを、ホワイトアウトっていうんだろうか。
目の灼けるような光が射したかと思ったら、きこえてきたのは
「ピューイ、ピュイイイイ!」
よく聞きなれた、薄紫色の相棒の鳴き声。
あれ? 確かおれ、スズキのやつから光線喰らって、死んだはずじゃ……。
レモネードはようやく覚醒した。
周りにはBB7の仲間とコロッケたち、そして――ビシソワーズ家の5人組。
今まで戦っていた者たちがいる。
…自分が確かに致命傷を負わせたはずのスズキまで。
どうして?
「バン王、このビシソワーズの館でやられたやつら、みんな元に戻した! これで満足か?」
レモネードの頭上から甲高い声が響く。
「うん!ありがとー!」
それに無邪気な声が返事をする。
ああそうか。
アイツの仕業か。
「それから特別サービスで、お前のハンマーも少しだけ元に戻しておいたから!」
ケッ、余計なことしやがって。
「うそ!? あ、ほんとだーー!」
てめーの願いを叶えてもらえばいいものを。
「助けてくれたお礼だよ💛 またね!」
ま、でも…
「またねー、バン王――!!」
てめーらしいな。