HUNTER×HUNTER

□HUNTER×HUNTER
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お婆さん「大分風が強くなってきた。嵐になるかもしれないねぇ。」
女性「ええ。こんな日くらい早く帰ってくれば良いのに、あの子ったら・・・」
お婆さん「楽しくてしょうがないんだよ。あの子には野山が父親代りみたいなもんだからね。」
女性「だって、約束したのよ。日暮れまでには帰ってくるようにって。約束を守れないような人間にはなって欲しくないの。あの子。ゴンだけは・・」
お婆さん「心配しなくても大丈夫さ。ゴンはしっかりした子だよ。」
女性「でも、まだ十歳にも満たない子供なのよ?何かあったら・・・」
お婆さん「忘れてはならないよ。あんたはゴンの母親代りになれても父親の代りにはなれないんだって事をね。」
女性「!?・・・・・・」
森では一人の少年が熊?に襲われていた。そんな少年を助けた人がいた。
?「悪いが。人を傷つけちまった巨獣は処分する決まりだ。」と、言い刀を鞘から抜いた。そして母親?の巨獣を殺した。その後、少年が絡まって動けなかった草?を切った。
?「立てるか?」
少年「あ、うん。」少年が立った瞬間、少年を殴った人。
?「こんな時期にヘビフナの群生地に入る奴があるか!見ろ。縄張りの印を。あれを見たらどんな呑気な動物でも逃げちまうヤバいもんだ。お前の親父はそんなことも教えてくれなかったのか!」そのあともまだ何か話している男性。だが、少年は何処か悲しそうな顔をしていた。
少年「父さんは居ない。母さんも。俺が生まれてすぐ事故に遭って死んだって。俺、叔母さんの世話になってるんだ。」
?「そいつは悪かったな。」
少年「良いんだ。助けてくれてありがとう。」
?「ミャーン。ミャーン。ミー。」
少年「!そのこどもはどうするの?」
?「処分する。」
少年「!?」
?「時期に飢えて死ぬだけだ。仮に生き延びても親を殺されたことで人間を襲うようになる。」と言い子供に刀を向ける。
?「フー!?」その子供を庇ったのは少年だった。
?「何を?」
少年「俺が育てる。」
?「無理だ。狐熊は人には懐かない。」
少年「それでも!」
?「お前・・・」
女性「ゴン。遅いじゃないの。あれほど―――!?」
ゴン「ごめんなさい。ミトさん。」
ミト「ゴン。この傷はどうしたの?」
ゴン「え。いや、その、森で転んじゃって。」追い出されたゴン。
ゴン「ミトさん❕」
ミト「その傷は転んだ傷じゃないわ。本当の事を言わないんなら一晩中外に居るのね。」
ゴン「はー。分かったよ。ミトさん。嘘ついて、ごめんなさい。」ドアを開けてくれたミトさん。
ゴン「親とはぐれた狐熊の子供見つけてそれで、捕まえようとして引っ掛かれたんだ。」
ミト「良いわ。入りなさい。食事のまえに傷の手当てね。」
ゴン「うん。」
?「おい、チビ。いつまでそこに居る?」親の元から動かない子供。
?「勝手にしろ。」
ゴンは翌朝親の巨獣を埋めるため大きな穴を掘り巨獣を弔った。
?「俺の名はカイト。ハンターさ。」
ゴン「え?ハンターって?」
カイト「世の中は不思議なことだらけだ。その謎や貴重で入手困難なアイテムを集める奴の事さ。」
ゴン「ねぇ。ここにはどうしてきたの?」
カイト「俺の先生を探してな。」
ゴン「先生?」
カイト「ああ。先生に認めて貰うための最終試験が彼を探し当てること、なのさ。」
ゴン「へぇー。」
カイト「が、これがどんな狩り(ハント)よりも、やたら難しい。ゴン。昨日、両親は死んだって言ってたな。」
ゴン「うん。」
カイト「親父のことは知っているか?」
ゴン「あー。あんまりミトさん教えてくれないし。」
カイト「名前は?」
ゴン「ジン=フリークスって言うんだ。」
カイト「ゴン。お前の親父は生きている。生きて今も世界の何処かに居る。お前の親父。ジン=フリークスは俺の先生だ。つまり、ハンターだ。」
ゴン「ハン・・・ター?」
カイト「そう。この世で最高のハンターだ。」
ミト「な、何を言い出すの?ゴン。」
ゴン「俺、知りたいんだ。父さんのこと。教えてよ。ミトさん。」
ミト「教えってて、ごく普通の人よ。この店をやっていて貴方が生まれる前に事故で死んだの。それ以外に教えられることなんてないのよ。辛いようだけど、死んだ人のことは早く忘れて欲しかったの。私は父親代りにはなれないかも知れないけれど貴方に寂しい思いはさせてないつもりよ。」
ゴン「うん。」
ミト「分かってもらえて、嬉しいわ。」
ゴン(ミトさんが嘘をつく訳って何だろう?それに父さんが生きてるなら何で会いに来てくれないのかな?それって、やっぱり・・・捨てられたってことなのかな?)
お婆さん「あ、お店はまだですよ?」
カイト「すまない。急いでるんだ。」
お婆さん「それで良いのかい?」
カイト「ああ。これが気に入ってるんでな。じゃ、貰っていく。」
ミト「お母さん。ごめんなさい。遅れちゃって。ゴンが何処に――!?お客さんだったのね。すいません。お構いもせず。」
カイト「いや。こっちこそ迷惑をかけたからな(俺は余計なことをしちまったのかもしれん。だが、あいつは――――)
お婆さん「後悔するよ。燃やすつもりなら何時でも出来ただろう。それを何で今更。」
ミト「母さん。私怖いの。ゴンがあんなこと言い出して、いつか私の元を離れて行きやしないかと。」
お婆さん「母親代りなら分かっておやり。おとこの子はいつかは親の元を旅立っていくんだよ。それは仕方ないことなのさ。」
ミト「あいつと同じように。」
お婆さん「ああ。あの子が持つ目の光は父親そっくりだ。血は争えないのさ。」
カイト「そ。あいつは優秀なハンターの器量だ。何より良いハンターってのは動物に好かれちまうんだ。」
―月日は流れ―
カイト「ハンター試験は十二歳になれば受けられるんだ。ま、それまでどうす過ごそうが勝手だかな。」
ミト「これは!?」
お婆さん「ハンター試験の応募ガード。」
ゴン「俺、ハンター試験を受けたい。」
ミト「!?どうして?」
ゴン「俺、知ってたんだ。全部。父さんが生きてるってこともハンターだってことも。俺、ハンターになって父さんを見つけ出したいんだ。分かってよ。ミトさん。」
お婆さん「この三年。ゴンを見てて分かったよ。いつかはそういい出すんじゃないかってね。」
ゴン「!じゃあ❕ミト「駄目よ❕ハンターなんて」
お婆さん「ミト。分かっておやりよ。」
ミト「・・・・・・一つ条件があるわ。」その条件とは沼の主を一週間でつり上げることだ。見事ゴンは条件を守りミトさんにハンターになると約束しコンに別れを告げミトさんの元を去った。その夜ミトさんはゴンの部屋のドアを開け、ゴンが居ないことに涙を流すも、涙を拭い。
ミト「行ってらっしゃい。」と言った。
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