短編置き場

□甘い
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愛佳side





ポッキーの日だね。ってメンバーやスタッフさんからポッキーをもらった。
ポッキーは好きだけど、1箱を自分で食べてしまうのは太りそうで怖い。
理佐、帰ってきてるかな?
今日は理佐とは別の仕事だったから朝から会ってなくて、帰ってきてるかもわかんないからメールを送った。



愛佳[理佐、帰ってきてる?]
理佐[うん。もう帰ってるよ。]



メールを送ると、間をおかずにすぐ既読されたことに、思わずにやける。
部屋にいっていいか確認すると、鍵開いてるよという返事が返ってきたので、まだあけてないポッキーと携帯だけ持って少し離れた理佐の部屋に向かった。
一応ノックだけしたけど、返事を聞かずにドアを開ける。



『理佐ー。ポッキー食べよー。…って、なに。もう食べてんじゃん。』
「あ、うん。差し入れでいっぱいもらったから。愛佳も?」
『そうそう。1箱自分で食べるの罪悪感あるから一緒に食べようと思って。』
「ふふっ、そうだったの。ま、座りなよ」



部屋に入ると、ベッドに腰掛け、テレビを見ながらポッキーを食べていた理佐。
ちょうど食べ終わったのか、空の袋がテーブルにおいてあった。
こっちでもポッキーもらうなら、むこうでもポッキーもらうか。
持ってきたポッキーは食べるのを諦めベッドに座ると、理佐がお茶を用意してくれた。



『ん。ありがと』
「いーえ。愛佳のポッキーどうする?笑」
『今はいいやー』



なんだかやることがなくなってしまって、理佐のベッドに横になった。
理佐もやることがないのか、最近話題の芸人が出ているテレビをぼけーっと見ている。
その表情を見上げながら、どこから見てもかわいいなー。と無意識に考えている自分に、どんだけ理佐のこと好きなんだよと自分で苦笑いした。



『あー、甘いもの食べたい気分だったな』
「でも、またこれ開ける気にもなんないんでしょ?」
『うん。そうなの』



じゃあ、我慢してくださーい。って笑う理佐。
あ、そうだいいこと思いついた。
起き上がって、理佐の名前を呼ぶ。
その声に反応してこちらを向いた理佐の唇に軽く口付ける。



「…っ…いきなりどしたの?」
『甘いの。ちょうだい』
「愛佳…?んっ…」



少し唇が開いた隙に、その唇をついばんで舌を入れた。
理佐の舌は思いのほか積極的に絡んできて。
なんだ。理佐もノリ気じゃん。と頬が緩む。
絡めるたびに感じる理佐がさっきまで食べていたチョコレートの味と、時折漏れる理佐の吐息の甘さに徐々に興奮が増していった。
理佐の肩に触れ、力を込めると素直に倒れる理佐。
一度唇を離し、理佐の目を見つめる。



『理佐…甘いね。』



そういうと、理佐は頬を赤くした。
かわいい。ほんとかわいい。
なんだかすごく愛おしくなって理佐の身体を抱きしめて耳元で呟いた。



『…していい?』
「そんなのいちいち聞かないで…。」



そういって理佐は少し睨んできたけど、その反応とは真逆に腕は私の首にまわっている。
もう一度、唇を重ねつつ、理佐の服に手をかけた。
シャツだったから全部は脱がせないで、ボタンだけあけて下着を上にずらしてそのふくらみに触れる。
首元に舌這わしながら、ふくらみの先端を軽くはじくと聞こえる吐息。



「ぁ…ん…愛佳」
『ん?』
「もっと、キスして」



うわ、その台詞は危ないって…。
手放しそうになった理性に慌てて手を伸ばしどうにか引き止めた。
さっきよりも長く深いキスをしながら、ズボンとショーツを脱がした。



「んっ…愛佳も甘いよ?」
『え、そう?』
「うん。愛佳の味。」



そうやって照れるならそんなこと言わないでよ。
可愛い彼女からそんなこと言われるこっちの身にもなってほしい。
首から鎖骨…胸のふくらみの先端まで唇を落とす。
その先端を舌で転がし、甘噛みすると理佐はびくっと体を少し震わせた。
開いている手を下に伸ばし、十分に濡れているそこに沈めた。



「ぁっ…ん…そこ…だ、め…っ!」



理佐の好きなとこを強めに擦ると理佐はぎゅっと目を瞑った。



『理佐、目開けて』
「あっ…んぁ、愛佳っ…」
『イっていいよ』



私の言葉通りに薄く目を開けた理佐は高く、甘い声を出して果てた。



「…ぁ…はぁ…んっ」
『んっ…、はぁ、理佐、可愛い』



快感の波に、時折声を漏らしながら耐えている様子がすごく愛おしくてまた深いキスをした。

そのとき感じた甘さは、チョコレートじゃなく、理佐のものだった。
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