1st(第6〜7部)

□第六部(65〜66章)
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第六部『第六十五章』





「・・・最低ねぇ・・・。
ちょっとチャンスをあげようと思った私がバカだったわ・・・。」


リリカさんはベランダまでやって来た。
その後に続いて、チョコが猛スピードで走って来て、ケント様の背中へ飛びかかった。
ケント様は私をベランダの柵へ預けると、チョコを避けた。
リリカさんが言った。


「ケント・・・・・・おじさんが見たら、泣くわよ。」


ケント様はリリカさんの言葉を無視すると、尚も飛び掛ってくるチョコを避けた。


「さぁ、ミクアちゃん。ケントはチョコとこの部屋で寝るみたいだわ。
隣の部屋も借りてるでしょう??
私達はそこへ行きましょう。」


リリカさんに言われ、私は頷いた。
私はケント様に頭を下げた。


「おやすみなさい・・・・・・。
あの・・・チョコをよろしくお願いします。」


ついさっきまでのケント様を思い出してしまって、言うべき言葉を言えなくなってしまった。
結局、私とリリカさんはケント様とチョコを残して隣の部屋へと向かった。
あぁ・・・やっぱり、さっきのケント様、嘘みたい・・・。
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