1st(第6〜7部)

□第七部(76〜77章)
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第七部『第七十六章』





「ん、気にするな。ミクアは悪くない。
ミクアを助けられれば、オレはそれでいいんだから。
それに・・・・・・。」


ケント様は私の両目を手で軽く塞いだ。


「久しぶりに二人きりになれたしな。」


パッとケント様の手が離れたと思ったら、今度はケント様の顔が近くにあった。


「最近、ずっとミクアがルーストと一緒にいるから嫌だったんだ。」

「だって私は、てっきり・・・ケント様に嫌われちゃったのかと。」


だって、ここのところ会話してなかったし。
私よりも、リリカさんと話している方が寧ろ多いみたいだったし。


「そんなバカな。
嫌いだったら、ずっと一緒にいたりはしないだろう。」


呆れた様にケント様はため息をついた。


「ここのところ、『セルディア国』の時みたいに、ミクアがルーストのもとへ行ってしまうのが怖かったんだ。」

「そんな事・・・え??」


突然、ケント様が私の体の下に腕を差し込んで、私を起き上がらせた。
今度は、ケント様の膝の上に座って、背中をケント様の胸に預けるという、もっと微妙な体勢になって、私は焦った。
重くないのかな・・・・・・??
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