1st(第6〜7部)
□第六部(72〜73章)
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第六部『第七十二章』![](http://id34.fm-p.jp/data/5/starsdrops/pub/31.gif)
「ケント!!!!!!!」
リリカの叫び声と共に、ケントの背後で【シュッ】という風の切る様な音がした。
ケントは飛び退くと、短剣を構えながら叫んだ。
「手を出さないで下さいっ!!!!」
リリカとルーストは頷くと、脇へ避けた。
ケントの目の前に、大きな鎌を持った小さな人物が立っていた。
「「「ミクアっ・・・!!??」」」
顔を上げた人物を見て、ケントもリリカもルーストも驚愕した。
頭には白い飾り、髪には揃いの白いリボン、黒いブラウスにスカート、その上には白いエプロン。
そして、小さな細い体に似合わない大きな鎌を両手で握り締めていたのは、紛れもない、ミクアだった。
「一体どうしたんだ、ミクア・・・!?」
ルーストは体を前に乗り出して、全く反応をしないミクアに呼びかけた。
「そんな物持ってたら、怪我する・・・!!!!」
「待って、ミクアちゃん・・・何か変だわ。」
リリカが首を横に振って、ルーストを制止した。
「様子が変よ。
そもそも、ミクアちゃんがケントに向かって切りかかる訳、無いでしょう。」