ユメヲミル
□アイネクライネ
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みんなが宿舎でイビキをかいている頃、数えきれない星たちが瞬くこの野原で、私とベルトルトは隣同士で寝転がっている。
私たちは毎晩人目を盗んでここまでやってくる。
ここは、ベルトルトに告白された場所で、私たちにとって特別な場所なのである。
私はちらりと隣で寝転がっているベルトルトの横顔を見つめる。
私はどうしてベルトルトに恋をしてしまったんだろう。
彼は超大型巨人で、私はどこにでもいる兵士‥
その事実を知ったのは彼と付き合ってから随分経ってからだった。
私が彼の正体を知っていることを多分彼は知らない‥
言うべきなのか。
言わずに知らん振りをするべきなのか‥
でもどうして私に本当のことを言ってくれないのだろうか。
恋人でもこっち側の人間だから??
もっと言えば、なぜ私と付き合ったのだろう。
いつか正体がバレてしまうことだってあるのに‥