ユメヲミル
□気持ち気持ち@
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授業終わりのチャイムが鳴り、すぐさまナナシは、僕のところにやってきて
「時間は11時でいいかな?」
「うん。いいよ」
「じゃぁ11時に時計塔のところで。忘れないでね」
そう言って彼女は、サラサラと髪を揺らしながら、前方で駄弁っているユミルとクリスタの輪に入っていった。
あそこの3人はとても仲がいい。
基本的にあの3人で行動を共にしているのを見る。
クリスタが二人に何かを話して、ナナシがクスクスと笑い、ユミルは微笑んでる。
いいなぁ。
僕もあの中に入りたい。
ナナシの側にいるだけでいいから。
あっ。でも次の日曜日、僕はナナシを独り占めできるんだ。
そんなことを思っていると、自然と口角が上がる。