ユメヲミル

□アイネクライネ
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ベルトルトside


僕には誰にも言えない秘密がある。
それは恋人のナナシにも言えない秘密だ。
そしてその秘密を隠すためにたくさんの嘘をついてる。
ナナシと付き合えたのは心底嬉しいし、とても幸せだけれど、それと同じくらい苦しくて、辛い。


星を見ながらナナシは意味深な事を言った。

「ベルトルトが居場所を失うくらいなら、他の誰かが身代わりになればいいだよ。例えばジャンとかさ」

もしかして、僕の秘密がわかったのかな‥
そういえば最近、ナナシが僕の前から消えていく夢をみる。

行って欲しくないと何度も願っているのに、惨憺たる夢を見るんだ。

「ベルトルト??」

「あっナナシ」

ナナシの丸い目を見ていると、胸が苦しくなってきた。

そして

そして‥


涙が川のように流れてきた。
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