私に夢を見せる人

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澪の前に4人は座り改めて事情を聴く

「それで一体結婚てどうゆうことだい」

昆奈門はかなり不機嫌で言う

「親に見合いを持ちかけられたのよ
それで私に拒否権はないと」

「なぜですか?
断ればいいじゃないですか
それかおみあいじたいに行かない
とか」

「私の親はそれを許さないわ…」

「だからと言って好きでもない男と結婚だなんて」

「これはまた面倒な事になりましたな」

「……タソガレドキ城に帰りたい」

膝を抱える澪に尊奈門と高坂と陣内はどうした物かと考え込む

しばらく静かな空気が流れるがそれを尊奈門が壊す

「あの、もういっその事そのお見合いつぶしちゃいませんか?」

「え?」

「おや、尊奈門にしては乱暴な事言うじゃないか」

「お前言っている意味分かってるのか」

「壊すって言っても奥方様の立場が」

「それですよ
私も初めに立場の事を考えました
だけどどうせ私達はタソガレドキ城に帰るんでしょ?」

尊奈門の言葉に皆が目を丸くした

そんな中昆奈門が大笑いをしだす

「ははははは、なるほどね
尊奈門お前意外といい事言うじゃないか」

「意外は余計です」

「まぁ確かに尊奈門の言う通りかもしれないですね」

「だがそれはそれでその後が凄そうだがな」

「え、ちょっと待ってよ
一体皆どうゆうこと?」

澪が問うと皆はいたずらっ子の様な笑みを浮かべる

「澪ちゃん、私たちはどうせこの世界を捨ててタソガレドキ城に帰るんだよ?」

「って事はここで何をしても後の祭りです」

「やったもん勝ちって事ですね」

「おまけに私達は元々この世界に存在しない人
足もつかない」

「つまり?」

「「「「好きな事をやってしまおう」」」」

「お見合いをつぶすって事?
言っとくけど親の紹介って事はそれなりの人物よ
お見合いの場所にだってきっと警備員が居るしお見合いの男はどうするの?」

「澪ちゃん私達は忍びだよ?」

「それぐらいどうとでもできます!」

「尊奈門は頼りにならないがな」

「何にせよあなたが組頭以外の人と婚姻を結ばすわけにはいきません」

皆の自信満々にい言葉がなんだかおかしく聞こえさっきまで不満に溺れていた心が一気に晴れる

「っは…あはははは
それじゃあお見合い潰しちゃおうか」

澪の言葉を聞き4人はクローゼットに隠してあった持って来た武器を選りすぐる

「っちょ、高坂さんそれ私が使おうと思っていたのに!」

「早い者勝ちだ」

「こらこら、それは殺傷能力がありすぎるぞ
殺すのが目的じゃないんだぞ」

「え、じゃあ棒手裏剣だめなの?」

「あなたまで何を考えてるんですか!」

3人は陣内に口を尖らせぶーぶーとブーイングを鳴らすが頭を殴られ叱られる

そんな中昆奈門が武器を置いて澪に歩み寄ると優しく頭を撫でる

「君は私の嫁なのだよ
他の男に君をあげるつもりはないよ」

「昆さん…」

「君は私のだ」

「「「皆の物です」」」

後ろから投げかけられる言葉

「ちょっとせっかくかっこよく決めてるのにやめてくれない」

「確かに組頭の奥方様ですが奥方様は皆の物です!!」

「こればっかりは組頭のいう事でも譲れませんよ!!」

「諦めなさい」

昆奈門は3人に嫌そうな顔を向けるが3人はいたずらに笑う

そんな4人を見て澪も笑い出す
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