曲者と見た夢

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『忍術学園』という看板が貼ってある大きな門の前に絵里架は立っていた

そしていったん呼吸を落ち着かせると門を強くノックした

そうすると門が開くと一人の男が出てきた

「はいはーい!
えっと、何か御用ですか?」

「あ、えっと
金楽寺の和尚の紹介で今日から編入する絵里架という者ですが」

「あぁ!金楽寺の和尚さんから話は聞いてますよー!
僕は事務員の小松田です
すいませんが入門票にサインを!」

そういって小松田に渡された入門票にサインをすると絵里架は忍術学園の中へと入った

「それじゃあ学園長先生の所に案内しますんでついて来てください」

絵里架は小松田について行きながら周りを見渡すと丁度校庭が見えそこには一年は組が手裏剣の練習をしていた

歩きながらその様子を見ていると何人かの子が一斉に手裏剣を投げるとなぜかその手裏剣は綺麗に的を避け先生に飛んで行った

そんな光景を見て「先生も大変そうだな」と思いながら苦笑いをした

そして学園長先生の部屋へとつくとそこには誰も居なかった

「あれ〜可笑しいな
学園長せんせーい!」

小松田が先生の名前を叫ぶと誰も居ない部屋から老人の声が響く

「わしはここじゃー!」

その叫び声と共に屋根裏から俊敏に降りてきた老人

学園長先生だ

「よく来たな
金楽寺の和尚から話は聞いとるぞ!」

絵里架は荷物を下ろしその場に正座をし頭を下げた

「この度は忍術学園に編入を許可していただきありがとうございます
金楽寺の和尚の紹介により今日から編入させていただく伊原木絵里架です」

「まぁまそう堅苦しい挨拶はせんでいい
絵里架よこれより忍術学園で立派な忍者になるためにたくさん勉強しなさい」

「精進します」

「ところで君の歳は?」

「15です」

「そうか、なら6年は組に編入してもらう
これは忍術学園の服じゃ
部屋は用意してあるからそこで着替えなさい
部屋には小松田君が案内してくれる」

学園長はそれだけ告げるとどこかへ行ってしまった

絵里架は服を持つと立ち上がる

「それじゃあ小松田さん
すいませんが部屋の方にお願いします」

「はーい!」

そうして小松田に案内された部屋につくとそこは一人部屋だった

「一人部屋なんですね」

「いや、基本は2人で1部屋なんだけど人数的な問題で1人部屋になったんだ
この部屋は今日から君の部屋だから好きに使っていいからね!
それじゃあ僕は仕事に戻るからー」

そういってその場をさる小松田に頭を下げると絵里架は部屋に入り学園長から渡された服を着る

「うわ、忍者って感じ
だけどなんで男物の下着だったんだろう…
女と男で学校って分かれないのかな」

なんて事を考えていると部屋の扉が急に開くとそこには男の子が6人居た

「編入生ってのはお前の事かー!?」

「ちょ、ちょっと皆〜
急に入るなんて失礼だよー!」

「そんな事言っているが伊作も気になっていただろう…」

「長治の言う通りだぞ!」

「お前等騒がしいぞ」

急に来た男の子達に絵里架は驚き目を丸くしていると男の中に居た1人が歩み寄ってきた

「驚かせてすまない
私は立花仙蔵という者だ
同じ六年生だよ」

そういって仙蔵が握手をしようと伸ばした手を絵里架が掴む

「伊原木絵里架だ」
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