†【the walking dead】†

□†【15】†
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友人のフィリップの助けになりたい
そう決めて今を生きている
僕は自分の得意分野の脳を生かし
ある事を成し遂げようとしていた

ウォーカーに変わった人間は
変わる前の記憶が
戻るか戻らないか

過去もとても大事な記憶で
悲しいことも苦しい事も嬉しい事も
まあ…時がたてば
皮肉な事に薄れていくものだが

彼は違う家族を失い
彼は時計の針を止め
見る世界を曲げ
優しかった彼を…消してしまった

彼を過去の彼に戻したい
僕は昔の彼が好きだ
だからこそ僕は彼に従い
ウォーカーに変わった彼の娘の記憶を
蘇らせる方法を探していたんだ

生きているのだから
脅威に変わったとしても
そのモノの愛した記憶から必ず
潜在意識は戻る筈と…

アンドレアが来るまでは

アンドレアは
そんな研究意味がないと
ウォーカーはウォーカーで
元の人間はもう居ない死んでいると

研究は…失敗した
名乗り出てくれた
心優しい老人は
死をむかえ転化し…ウォーカーへ
そして記憶は戻らず襲いかかった

これが現実だった


(……アンドレア)

「ミルトン…」

(彼が刑務所を襲った後に
きみが刑務所へ行ったことを
僕はフィリップに話した)

「…そう
彼等に先に手を出したのは
こっちだった
それを私は隠されていた
最初私を敵じゃ無いかと疑ってたわ
仕方ないわよね此処との始まりが最悪だった
私も此処に今は不信感があるわ
でもリックは話し合うと言ってくれたわ
彼もリックと会い
話し合いをすると
約束してくれたわ」

(え?)

「数日後に
刑務所にいる私の友人の
リーダーのリックと休戦協定を結ぶと…」

(それは…よかった)

「?」

(僕は…争いは…好きじゃない)

「…そうよね
武力だけじゃなく話し合わなきゃ
悪い方向へ行くだけ…
人間同士で殺し合うなんて
仲間を巻き込んでまで
馬鹿げてるわ」

(きみは
最初から暴力を嫌っていたけど
ここで貫くとは驚いた)

「彼も考えが変わると思いたいの
私は…やれることを最後までやるわ
そう腐った世界で
私を救ってくれた人が言っていた
話し合わなきゃいけない
平和的な話し合いをね
じゃなきゃ人間じゃ無くなるって」

(……刑務所の友人が?)
「そうだった
けど…今は居ないわ
ウォーカーに殺されたの」

(そう…残念だ)
「でも彼は私の中では生きているわ
ずっと守ってくれてる…」

(ただ…僕は
彼を裏切れない
彼は友人で大切な人間だから)

「…ミルトン」

フィリップは家族を失った悲しみから
monsterへと変わってしまった
僕は本当の彼を知っていて
(?)
恐ろしい彼も知っていて

悪い事を彼はしていると
わかっているのだけれど
「貴方は…忠実ねとても
でもね本当の貴方の心はどうなの?」
僕の居場所は…此処しかない

此処が居場所

〔ミルトン…〕

(ちゃんと…
アンドレアを見張っているよ)

〔ああ…
刑務所の輩と合う
警備に一人とアンドレア
あとおまえも着いてこい〕
(え!?
僕は銃を使えない)

〔はは
話し合いをするだけで
争うつもりはないさ〕
(…あ…ああ)

〔おまえが忠実だとは理解している
ただ研究を無くしたお前は
余所者のアンドレアの見張り以外に
何が出来る
もっと意味がある役に立て
俺は…おまえをきりたくないんだ
わかるよな?〕

(わ…わかってる…わかっている)
休戦協定
上手くいけばいい
メルルが起こした騒動から
フィリップは銃の扱いを知らない
一般市民まで巻き込み銃を持たせて
争うつもり…なのだろうけど

それは避けたい

前の…まま
暮らしていければよかった
(…はあぁ)

僕はどうしたらいい?


頼れるモノが居ない


アンドレア?


フィリップ

(…………)

僕は
どうしたいのだろうか

僕だけ中途半端と
わかっているんだ

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