†【the walking dead】†

□†【12】†
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ー動くなッ!!
銃を捨てろッ!!ー
[…はぁはぁ]

しくじった
敵に捕まった

顔に布の袋を被せられ
手首を背中で拘束され連れてかれ
何処に居るかもわからないが
何んだ騒ぎ声が聞こえる

俺は敵に引っ張られ
其処へと連れていかれ
顔に被せられた布のを取られたら

[はぁはぁ…はぁはぁ]

目の前には兄貴が立っていた
眼帯をしたリーダーらしい男が
俺をメルルへと押し近づけた

兄貴はいつもみたいに
顎を少しあげ見下す様に
〔‥‥‥〕
眼帯をした男を睨み仁王立

周りは…
俺達兄弟に敵意を剥き出し
゛殺せ゛と騒ぐ

俺は兄貴を見ながら
周りを見ながら
兄貴の少し後ろへ立った
〔………〕
(…はぁはぁ)

ー裏切り者のメルル
奴等を誘導しテロリストを侵入させた!
その弟のテロリストのダリル…
さぁ…死にたくなければ
二人で死闘を繰り広げてくれ
生き残った方は
自由にしてやる!ー

〔‥‥〕
裏切り者の…メルル?

テロリストの俺?

なんだコイツ
平然とした態度で
嘘を周りに放ってやがる

生存者の中から
ーやめて!彼は私の友達よ!ー
離れ離れだったアンドレアが止めに入った



(‥はぁはぁ)
〔‥‥‥‥〕

四方八方から
敵地の人間がウォーカーを連れてきて
俺達兄弟を囲み

ー…さぁ早く
戦え兄弟
どちらが勝かな
メルル…会いたがっていたろ?弟にー

〔…………〕
(…はぁはぁはぁ)


殺せ殺せと騒ぐ周りに
〔俺を舐めんな!
クソ野郎共が!
どっちが勝つかだと?
弟になんかに負けるかよ!
俺の忠実心は此処にある!
証明してやろう!〕
兄貴は罵り行き成り
(ッ!!)
俺に殴りかかった


兄貴は何度も殴り俺を蹴り
だが俺は戦う気はない
兄貴は…腐った総監に洗脳されちまっているのか?!

俺は兄貴を止める為に殴る
〔…ダリーナ…テメェやった〕
それにキレた兄貴は
俺を押し倒し跨がった

兄貴の首を掴み
(やめろ!兄貴!
本当に自由になれると
思ってんのかよ!!)
そう言葉を投げると

〔…俺に合わせろ弟よ〕
(!?)

〔先ずはウォーカーを倒そうか〕
(!)

兄貴と背中を合わせ
同時にウォーカーへ倒しに向かった
途中で他のウォーカーに捕まりそうに
それを兄貴が俺の腕を掴み避けさせた

暫くすると
俺達が持ってきていた武器が
真っ白な煙を吐き
視界を悪くさせた

マギーが俺の名を呼び
ウォーカーと敵地の人間を撃ち殺す
(兄貴!離れるな!)
〔!!〕
俺と兄貴はリック達に助けられ
兄貴の知っていた脱出ルートを使い
敵地から出て
森の中を走り逃げたした






暫く走ると森が開けて
俺達が乗ってきた車が見えた
そしてグレンとマギーと訪問者は
兄貴の顔に銃と刃物を向けた

(やめろ!兄貴に銃を向けるな!)
『日本刀をしまえ!』

俺は兄貴の前に立ち弾除けし
リックは訪問者の女に銃を向けた

〔おいおい熱くなるなよ
はは〜
んな事をしてる場合か?
追いかけてきちまうぜ〕

[ふざけるな!]

〔おまえをボコボコにしたのは
俺の仕事だった中国人〕

苛立つ仲間は…当たり前だ
兄貴に酷い目に合わされた
なのに兄貴は
反省の色どころか…ヘラヘラしてる

(兄貴…黙れ)

〔あん!?〕

(あん?じゃねぇよ
黙れって!)

〔なんだよダリーナ
こんなカマ野郎共に
飼い慣れされて
おまえまでカマ野郎になっちまったか!あん!?
俺に指図するとはな!!〕

駄目だ…黙らない




(…リック
アンドレアが居た)

『!?…アンドレアが?』

(ああ…)

〔あ〜あ
あの金髪女は
俺が拾ったんだ
その黒い女と一緒にな
アンドレアとそいつは
冬を共に過ごしたそうだ
ははは〜
熱い夜をさぞ楽しみ
アンドレアを総監に寝取られて
さぞ悔しかったろうな…はは〕

『…メルル黙れ
おい…話は本当か?』

{…}

〔おいおい
俺が嘘をつくと思ってんのかよ
この玉無し男が!!
どうすんだ?八方塞がりだ!〕
(…兄貴黙れって!)

薄い青いリックの目が
怒りを表し
『ッ!!』
メルルの首を銃で殴り
(………)
気絶させた











[俺は絶対に嫌だ!
アイツを家には連れていかない!
アイツが何をしたと思ってるダリル
俺達を殺そうとし
マギーも傷つけたッ!!]

(兄貴が一緒じゃなきゃ嫌だ
リック…頼む
兄貴を加えてくれ)

『駄目だダリル
メルルは連れていかない
子供や女や老人がいる場所に
危険な者はいれられない』

(……兄貴を
もう置いてはいかない)

[ダリル…
ダリルと俺は家族だよ
だけどアイツは家族じゃない!
椅子に拘束され
ボコボコに殴られ
身動きできない俺に
アイツはウォーカーを放った!
アイツは俺を殺そうとした!!
マギーに…マギーに
言わせたくない俺達の居場所を
話させた!!
絶対に…嫌だ!]
『…グレン』


(………OK
俺は兄貴と一緒に行く)

[何でだよ!
あんな奴はほっとけよダリル!]
『…ダリル』

(俺と兄貴は…家族だ
2度ともう置き去りにしない
俺達は二人で生きてきた
これからも二人で生きていく…)

『……ッ!!』
[…ダリル…ッ…]

(…マギー
親父さんによろしくな)

[…キャロルはどうする?]

(…わかってくれる)


止める仲間に背を向けて
俺はトランクから荷物を取り出した
(…気を付けろよリック)
『ダリル…ッ…
昨夜で状況が変わった
おまえが必要なんだ』
(おてんば娘を頼むぞ?
…カールも強い餓鬼だ)
リックの薄い青い目が…
俺を…頼っていると表す

『ダリルッ!!』

〔来いよ!ダリル!はは
じゃあな〜〕
ぎゆッ…
(………)

俺は
『……』
リックの目から目を離し
兄貴と森の中へと消えた





〔はは
久しぶりだな
二人で行動するのは
なぁ〜ダリル〕
(…ああ
食えるモノが何もいねぇぞ
マジでこの森)


〔ダリル…
そう焦るな
そのうち獲物が見つかるさ〕
(…それ何回目だよ)


森を抜けようとした頃に
音が聴こえた
赤ん坊の鳴き声だ
それに耳を傾け移動すると橋の上で
生存者がウォーカーに襲われていた


ヘラヘラしながら眺める兄貴に
助けに行くと言うと
何故?と返された
俺は兄貴から離れ生存者を救った
兄貴は救った生存者の車の中から
物資を漁り盗もうと…

怯える生存者を見て
俺は兄貴にボーガンを向けて
それを止めた

〔……何故?止めた?
助けたんだ当たり前だろ?ん?
テメェはマジで玉無しになったか?〕
(……怖がっていた)

[は?〕
(……俺達に怖がっていた)

〔おい…マジかよダリーナ
野良猫が飼い猫になっちまったんか?
リックは相当美味い餌でおまえを釣ったのか?
ん?
今までンナ顔色なんざ
気に止めた事があったかよ!〕
(…行くぞ)

昨夜で刑務所の場所を
あのクソ総監に知られた
状況が一変したのは
俺もわかっていた
頭がわりぃ俺でも

リックから離れるのは正しくないと

兄貴と二人で歩いて
兄貴を説得しようと思った


〔今頃刑務所の奴等は
あの野郎が言っていた
刑務所をウォーカーで襲うってヤツを
実行してんだろうよ…
今頃
おまえの仲間は
ウォーカーに食われてるさ〕
(………)







森の中へと再び入る
メルルと共に

〔よくも俺にボーガンを向けたな
助けてやったんだ
感謝の印が必要だ!〕
(必要ない)

〔死ぬかもしれないが
親切心だけで助けろってのか!?
そう保安官に教わったのか!〕
(赤ん坊がいた!)

〔居なかったら見殺しか?〕

(…兄貴を助けにいった!
手を切ったのはおまえだろ
つながれたのも
自業自得だ!!)

〔くく…ははは
笑わせてくれるぜ!
おまえは今じゃ
リックとマジでいい仲なんだな!あ?
リックには言ったのか?ん?
キャンプを俺達で略奪する計画を!〕
(しなかった…)

〔キャンプから
俺が消えたからだろ〕

(‥‥子供の頃は誰が誰を
見放した!あ!?)

〔だから俺が手を失ったと!?〕


俺は兄貴に背を向けて
(おまえが馬鹿でクソ野郎だからだ!
俺は戻る!置いていく!!)
森の中を歩き出す

それに兄貴が背後から
〔生意気を言うな!ダリルッ!!〕
俺の上着を掴み後ろへ引き
服を引き裂いた

俺の親父にうけた
背中の虐待の傷跡を見て
〔‥‥…おまえも
やられたのか〕
(ああ…やられたよ
兄貴が出ていったから)

〔家を出なきゃ
俺はアイツを殺してた!〕

(はぁはぁ…ッ…)

俺は立ち上がりリュックを背負い
真っ直ぐに歩き出す
〔何処へいく!?ダリル!!〕
そう言葉を投げる兄貴に振り向き

(仲間のもとへ…)

〔‥俺は行けない!ダリルッ!!
あの中国人のガキや黒人女を
殺そうとしたと言ったろ!?
それにもう
刑務所はおまえのカマ仲間の墓場だ!!〕

(韓国だ
今回は置いていく
何処かへ消えろよ…昔みたいに)


〔…クソッ…〕

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