†【the walking dead】†

□†【8】†
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リックとダリルとTドック
そして俺とマギーが武器を握り
仲間を守りながら
冬を共に乗り越えて
見つけ出した
それは恰好の隠れ家だ

2重のフェンスに囲まれた
廃墟化した"刑務所"
ローリの出産が近い今…
とても重要な場所
ただ
そこはウォーカーで溢れていた

俺達はリックの提案の
陣形を作り
第一試練を突破した
それは1つ目のフェンスの奥へと進むこと
そして第二試練
それは2つ目のフェンスを越えて
広場へと出る事だった

俺とマギーとベスにカールとハーシェルは
フェンスを叩き
リックを中を突破させ
広場を監視する為の奥の塔へ辿り着かせる
そしてダリルとキャロルは
もう1つの塔へ上がり
そこからリックをサポートをする

完璧な作戦だった

リックは無事に塔へ辿りつき
俺達は広場で蠢く
たくさんのウォーカーを挟み込み一掃したんだ

彼は…凄い
やっぱり奇想天外な発想で
作戦を作り上げ
仲間を上手く誘導し
誰一人傍観者は居ない
誰一人として

…皆で力を合わせて戦う戦略








正直
体力は限界にきていた
火を焚き野宿をしながら
マギーとベスの歌声が仲間を癒した
そしてリックが
『‥皆
身体を休めてくれ
明日は中を攻略する
安全な場所を作るんだ
周りを見たが
廃墟になってからそう長くない
食料や医療器具が揃っている筈だ
明日は先ず室内の寝床を
その後に少しずつ
此処を俺達の家にする』
こう言った

正直正直
体力は…限界で
だけど俺達は知っている
皆もだけど
リックは相当ギリギリだって事も

誠実だよ
真面目だ
頑固だ
家族を愛しているし
仲間も家族だと言う

そんな個性的な俺達を
纏めてきたリックが言うんだ
俺達を救って来て
親友を失って
最愛の妻は妊婦で

彼の頭の中は…
よく纏められてると思うんだ

俺は
牧場で知り合って
恋人になったマギーの事で
こんなにも乱れるのに











俺達は今までの様に
息を合わせ陣形を組み
刑務所内の一部の
多数のウォーカーを倒して行った

そして
生き残っていた囚人四人と出逢った
一人は拳銃を持っていた

『‥‥仲間にはなれない
変わりに向こうの棟を与える』

そう信じられるわけがない
善良だっただろう市民すら
今は…そう信用できない
囚人ならなおさらだ

俺達は‥そう
受け入れる事はできない

ー…外はどうなっている?
妻に電話をしたいー

[外は
わかってるだろ?
刑務所内にいるウォーカーばかりだ
電話もパソコンもない]

ー…おいおい
おまえたちの棟は
もともと俺達の棟だぜ?ー

(いつまで囚人気取ってやがる
もう釈放だ
おまえらを拘束する規則なんざ
消えちまった)

ー……向こうの棟は
あのゾンビばかりなんだろ?ー

『‥だが
此処は渡さない
俺達がウォーカーを殺した
お前達を救った
ギブアンドテイクだ』

ー…俺達だけじゃ倒せない
なぁ…一緒にー

『‥‥‥』
(‥駄目だ)

ー…ふざけるな
此処は…ー

『‥俺達のだ
何度言えばわかる?
こうしよう
食料はどのくらいある?
半分分け与えるならば
ウォーカー一掃を手伝おう』

ー…少しだー

(‥案内しろ)


結局こいつら四人の中の二人は
俺達の物を奪おうとしていた
ウォーカーとの死闘の中で
仲間の真ん中に立っていた男が
リックにどさくさに紛れ襲いかかり
本性を見せて
銃で撃とうとした囚人を
リックは殺した
もう一人はウォーカーの中へ放り込んだ

約束通り残った二人の囚人は
別の棟へ住まわせた

俺達は今度は
必要な物資を探す為に
リックとダリルと
俺とマギーとハーシェルで
刑務所の奥へと進んでいった

思っていた以上のウォーカーと
中で遭遇し
俺はリック達と別れて
マギーと一室へ逃げ込んだんだ

しばらくし
ウォーカーの気配が消えた
部屋から出てリック達と
合流する為にマギーがハーシェルの名を呼んだ
その後直ぐに
ハーシェルの叫び声が響いた
駆け付けると…ハーシェルが足を
ウォーカーにやられてしまっていた


急いでハーシェルを皆で運んだ
そしてリックが
ハーシェルの足を切断した
それはウォーカーになるのを防ぐためだが
生きるか死ぬかの選択だった


リックとダリルが部屋から出て
俺はリックに頼まれる
もしもハーシェルが
出血多量で命を落としたら
俺に…マギーの変わりに
ハーシェルの命を絶てと
俺はそれを承諾した









ハーシェルがローリのお陰で山を越え
順調に回復した
何日か経った頃に
外が何やら騒がしくなり
皆で見に行った
一掃した筈のウォーカーが
俺達の前に現れていた
何処かのフェンスが人間の手に寄って
破かれたみたいだ
そして大きな警報が刑務所内に鳴り響いた

俺達はまたバラバラに
ウォーカーを倒しながら
刑務所内を逃げ回ったんだ

音が鳴り響くのが止まり
ウォーカーを倒した頃
リックがダリルと一緒に主電源を
落としに行った囚人のオスカーと
姿を表した

俺達は忘れていた
ウォーカーを倒す方法や
慣れる様になった変わりに
人間の恐ろしさを忘れていたんだ
犯人はウォーカーの中へと放り込んだ囚人の俺達への逆襲だった

[マギー!?]
『ローリ!カーールッ!!』

再び仲間が集まった場所に
俺の恋人と
リックの妻と子と
キャロルとTドックは姿を現さなかった

リックが探しに行くと言い
俺も武器を持ち歩き出すと
扉の中から…カールが
そして…
『………』
赤ん坊を抱いたマギーが

『…はぁはぁ
ッ…ローリは?ローリはどうした!?』

マギーが泣き出した
そしてカールが俯いた
『そ…そんな…はぁはぁ
ローリ…ッ…うわあぁああッ!!』
そして…リックが泣き崩れた

ローリの意思でマギーは
帝王切開し赤ん坊を取りだし
ローリは…命をおとし
ローリがウォーカーに変わるのを避ける為に
カールがローリを撃った






(…リック?)
『…はぁはぁ』

(……リック)
『………』



このあと数人が中へと入った
Tドックの遺体がキャロルは見つからなくて
…ローリも失った
俺達は新たにまた
犠牲者をだしてしまったんだ




リックが居ない刑務所内で
仲間は赤ん坊を囲む
マギーとダリルで物資を集めてきて

こんな光景を見れるなんて…
(…いい子だな
ほら…ゆっくり飲めよ)
あのダリルが
赤ん坊を抱きながらミルクを与えた
キャロルが居なくなり
ダリルも辛いだろうに

笑みを皆に向けるんだ

ゆっくりと
今だかつてない
優しいあやす声色で
(…名前は?カール)

ー…ソフィア
…キャロルが喜ぶ
それかエイミー…アンドレアが喜ぶー

(…じゃあ
コレはどうだ?
"おてんば娘"
ミルクは美味いか?ん?)

ー…♪ー

(…ゆっくり親父と考えろカール)

ー…んー



ローリが死んでしまってから
リックは暫く
憑依されたかの様に
ローリが亡くなった場所で留まった
ソコまで行くのにリックは一人で
ウォーカーを20体倒した
喪失と怒りがリックを蝕み不安定にさせた

リックがローリを亡くした場所で留まっている間
ダリルとオスカーとカールは
キャロルを探して回って
ダリルはリックの代わりに赤ん坊の面倒もみていた


マギーの妹のベスに赤ん坊を任せて
俺はこれからマギーと
赤ん坊の物資を
集めに行く

わかるかな?
この一体感は
本当に…家族だと

わかるかな?

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