†【the walking dead】†

□†【7】†
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グレンと牧場へと戻り
俺は少年を見たと話した
少年の首は折れていて
そして引っ掻き傷や噛まれもしてねぇのに
ウォーカーに変わったと仲間に話した
そして少年を殺したのは…シェーンだとも


その後直ぐだった
夜の暗闇から
牧場の木の囲いを壊し
ウォーカーの群れがやってきた

余りの数で
ハーシェルの家に隠れたとしても
家がもたないと話し
俺達は装備をし外へと出た

リックとシェーンとカールの姿が無く
変わりに小屋が燃えていて
俺は牧場で知り合ったジミーという
男が乗る車に
リックかシェーンがいるかもしれないと向かわせた

牧場はウォーカーの群れで埋め尽くされた
出きる限りの銃の弾を使用し
みなバラバラになり逃げた


少し離れた場所で
俺は燃える小屋をバイクに乗り見ていた
そしてキャロルの悲鳴が聞え
俺は牧場へ戻りキャロルを救い
已むなく牧場から離れていった
バイクを走らせ進むと
テールランプをチカチカと光らせながら
走らせている車の姿が

あの走り方は…アジア人だ
俺はグレンが乗る車を追いかけて走った

辿り着いた場所は…
牧場へと招き入れて貰う前に
ソフィア探しをしていた時に
留まっていた場所だ
そこには牧場で出逢った二人と
アンドレアは居なかったが
皆集まった

リックの提案で
これまで向かっていなかった西へ
俺達は移動をする事に決めた
途中でリックが乗る車が
ガソリンが切れ
一旦道で止まった

周りがガソリンの調達や
物資を集めてくると言うなか

リックだけがソレを止めた

理由はもう誰も離れるなと
常に共に行動し
明日に皆で行うと
‥仲間の死を恐れたからだ

野宿を決めた俺達は
一ヶ所に集まった
少し離れた場所で警備をしているリックとTドック
その離れた場所で不満の声が上がった
皆 留まらず行くべきだと口を揃える

俺もキャロルに同意を求められたが
リックの意見に従う気でいた
何故かリックはとても誠実だからだ

ザワツク中でリックが
皆にこう言った
俺が邪魔か?と
俺は仲間の為にシェーンを殺したと
留まらず行きたいのなら行けばいいと
残る者は自分に従えと

…殺したシェーンはウォーカーになった
研究室で博士に言われた
皆既に感染をしていると
腹に抱えていた秘密を打ち明けた





それから
どのくらいたっただろうか
誰一人抜けずにリックが指す道を歩いた
平たかったリックの嫁の腹ん中の赤ん坊も
だいぶデカクなってきた

俺達は今も
こんな世界でも成るべく安全な場所を求め
転転と移動し続けていた

だいぶリックの不安が溶けていき
俺とリックは
他の仲間をグレンとハーシェルに任せ
森の中へと狩に出掛けた
(‥‥リック)
『?』

(あの山小屋に入ろう
比較的に綺麗だ
何か物資があるかもしれない…)
『OK…』

アンタは背負い込み過ぎるリック

『ダリル…扉を』

(OK…)

シェーンが消えたアンタの隣は
俺が埋めよう
アンタの為なら何でも出きる
それを態度で示そう

(‥赤ん坊の物は無いな
生まれる前にも
集めときたいが
まぁ…当たり前か山小屋だしな)
『ああ…』

(リックは何を見つけた?
俺は鷹を見つけた美味いかな?)
『‥‥ダリル?』

(??)
『…おまえは
俺と居ることは…どうだろうか
今更だが俺は‥仲間で親友のシェーンを殺したし
研究室で博士に聞いた
皆感染していた事を黙っていた』

(…リック
シェーンの事は脅された正当防衛だろ?
アイツは少年の首を折って殺していたし
もし俺がアンタの立場で其処に居たら
きっとシェーンの殺意を感じ殺しちまったよ
それに…感染してるって事に関しては…)
『………』

(……んな事を言いたくねぇが
ローリの腹ん中の赤ん坊の存在で
直ぐには言えなかったんだよな?
てか…シェーンの変貌を見るまで
認めたくなかった…違うか?)
『……両方だ
ローリは気丈に振る舞っているが
カールが負傷した際に
カールの生死に対し疑問を感じた
生きなくていいのではと
こんな未来が無い世界をと…』

(………)
『赤ん坊が感染していると
早急にしったら
また…薬を飲むかもしれない
赤ん坊を殺す薬だよダリル…
ローリは1度飲んで吐き出していた』

(リック…)
『俺はローリの腹の中の子供が
俺の子供だと信じている
もし…シェーンの子供でも俺は赤ん坊を愛するよ
俺は求めている
こんな壊れた世界でも
ローリは子供を産めて
母子共に生き延びる未来を
光を…ね』

(…俺は
アンタや嫁の力になる)
『ん…わかってる
ダリルは…そうすると
だけど言葉が欲しかった』

(もっと言おうか?)
『??』

(俺はアンタが好きだよ)
『……』

(…伝わったか?)
『くく…充分伝わったさ
ありがとうダリル
俺もキミが好きだ』

(……………どうも)
『え?照れてるのか?』

(…兄貴くらいだった
マジで…好きだとか嫌いだとか
飾りじゃねぇ言葉を言われ
それを身で感じてわかるのは
こんな腐った世界で
俺は…やめた辛気くせぇな)
『言えよダリル…
聞きたいよ』

(…身体で示すよ
言葉は苦手だ
上手く伝えられない)
『……OK
俺も身体で示すよ』

(アンタは充分だよ
充分だ…)
『………』

こんな話をしていたら
少し腰を下ろす筈が
いつの間にか外が真っ暗に
俺とリックは早朝まで
山小屋で過ごす事にした

山小屋には暖炉があった
俺は暖炉に火をつけようと
新しい木を詰め込み
火をつけた

リックは山小屋の中から
外を見張る様に
ずっと立っていた

(…扉は頑丈だ
窓も棚で閉めよう
そうすればアンタも寝れる
俺もキャロル達が気になるが
グレンとハーシェルとマギーやカールがいる
大丈夫だよ)

『……ああ』

(…リック?せめて座れよ
何時間立ってると思ってんだ?
アンタはろくに寝てないだろ?)
『…構わない大丈夫だ』

(…おい
足を折られたいか?)

『‥くく
それは困るな…座るよ』

シェーンが消えてから
リックは俺を更に頼る様になった
グレンやTドック
ハーシェルに…カール

グレンは物資集めに優れマギーも居て
Tドックは力があるが速さがない
ハーシェルはじーさんだし
カールは幼い
リックの背中を援護出来るのは
全てにおいて俺が優るのだろう

前の俺のままだったら
俺は一人で居たかもしれねぇな
一人で生きていけるからだ

だが…
俺はリックと出逢い
時間を共にするにつれ
新しい世界を見た
今まであり得なかった
こんな暴力や薬にも手を出していた
ろくでなしの俺が
周りから頼られるって事だ

(…寒いか?
毛布があったぜ
案外綺麗だった使えリック)
『ダリルが使え
俺は大丈夫だ…』

(俺はポンチョがある)
『……じゃあ遠慮なく』

(ん…使えよ)

リックは優しい薄い青い色の眼で
笑みを浮かべ
『一緒に使おうダリル♪』
(!)
そう言葉を投げた

アンタの些細な気遣いや
深い優しさや強さに
たまに堪らなくなんだ

(‥小さくねぇか?
はみ出ちまう)
『無いよりいいだろ
それに朝には暖炉の火が
消えているかもしれない…』

(OK…二人で使おう)
『ああ…』

近距離に大人の人間がいるのは嫌だった
メルル以外触れられるのも嫌だった
それは餓鬼の頃から身に付いた
防御本能というやつだ

(‥‥‥おやすみ)
『おやすみダリル…』

1枚の毛布で
リックの腕が腕にあたる
隣からリックの寝息が聞こえて
リックの整った顔は無防備で
嫌な処か安心した
そして…ああ〜…俺も疲れていたと

一気に睡魔が襲ってきた

耳元で…
ーダリル…※※※ー
リックの言葉を聴いたけど
最後の方が聞き取れなかった







目を覚ました
どうやら寝過ごした
リックが起き上がる気配さえ
気がつかなかった

隣にリックが居ないと
俺は握っていたボーガンを構えて
(リック!?)
山小屋から出た

『‥おはようダリル』

山小屋から出ると
地面にウォーカーの死体が転がっていた

(‥わりぃリック)

俺は山小屋をウォーカーに
襲われた事にも
気づかなかった

『‥何故?
俺が起こさなかったんだよ』

(いつもなら気づいてた…)

『‥可愛い寝顔で
グッスリ寝てたからな♪』

(‥‥)
ああ〜…アンタは
狸寝入りをしてたのか
俺を…守るために

(‥‥‥可愛い言うな)

『くく…
さて…鹿も捕まえたし
運ぶの手伝ってくれるか?
協力して森を出ようダリル』

(ッ!!)

『‥ウォーカー倒したら
目が覚めてさ
少し彷徨いてたら
鹿がいたから』

(リック…)

『??』

(単独行動は許さねぇ
次は起こせ…)

『‥‥‥ああ
起こすよダリル』

(うまそうだな…ありがとう)

『ああ♪』

手探りで闇を歩く
真っ暗でそりゃ前が見えねぇ

だけど俺達は何故か怖くない
目の前に立つリックが
堂々と見えない道を歩くからだ

アンタの泣き言は
誰が聞くんだろうか
最近アンタとローリはろくに口を聞いていない

アンタの泣き言を
いつか俺は聞けるんだろうか

そんな時がきたならば
きっと俺は…

『‥♪』
(‥‥リック)

『?』
(疲労で誰も
倒れなかったのは
アンタのお陰だよ…)

『‥俺は
職業柄鍛えられていた
ただ…それだけさ』
(‥そうかな)

『‥ああ』
(‥そうか)

『ああ〜…あの時
ほらソフィアを探しに外へ出た時
よくあんな傷で戻れたな…』
(ああ〜…死にかけたよ
だが…救われた)

『??』
(幻のメルルが
俺の尻を叩いたのさ
誰がこんなひ弱に育てた?
ダセー野郎だダリルってな…)

『…そうか』
(…ああ)

アンタももっと頼ればいい
俺に頼ればいい

いやアンタに
頼られる存在に居る位置に
俺は居たいだけだ

アンタの隣は心地好い

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