†【the walking dead】†

□†【2】†
1ページ/1ページ


保安官であった俺は
勤務中に銃で撃たれ
重傷を負った
奇跡的に回復し目を覚ますが

運ばれた病院は
廃墟化し
まるで野生動物に
食べられた様な遺体が在った

その空間が理解できない俺の
足場がグラグラと揺れた感覚がした

病室の
ある場所に
得体の知れない人間…いや
人間では無い何かが閉じ込められていた
鎖で固く閉まられた
僅かな隙間から
伸び出る腕は
まるでホラー映画のゾンビの様だった

恐怖と危機感が一気に身体を駆け抜けた
未知なるモノへの恐怖と危機感
これは悪夢だ
きっと…悪い夢でも見てるんだ

自分独りの病院内を歩きながら
現在の状況と独り置いていかれた
恐怖と不安で蝕まれていった

この理解できない世界で
ローリーにカールはどうしている!?そう我に返り
脳に浮かべた嫁と子
覚束ない足は
家へと向かった

家は空だった
ただ…逃げたのだとわかった
家族のアルバムが消えていた
こんなものを盗む奴なんて
此処が悪夢じゃなく現実なら
いる筈がないからだ

あてもなく歩き
座っていると
黒人の親子に救われた

俺は…
世界が壊れたのだと
彼等に教わった

゙ウォーカー゙と言うモノ

ウォーカーには脳に何かが居る
心臓では無く脳を壊す
そして引っ掻かれるな噛みつかれるな
ソレをされたら高熱がでて死んでしまい

ウォーカーの仲間入りになると

そして
アトランタに生存者が集まる場所があるとも

俺はその親子と一旦
別れることになる
先に其処へと行くことにした
保安官である俺の職場から
たくさんの武器をかき集め
後から追うと話した彼等にも与え

俺は…妻と子を探すために
市街地へと出た


市街地は…より多くのウォーカーが居た
都市は壊れていた

そこでまた俺は救われる
グレンと言う青年に
そして彼の仲間達に

その時2つ
俺は失態を犯した
武器を入れたバックを
ウォーカーに取り囲まれて戦車の中へ
逃げ隠れる際に落とした
そして仲間の中の一人の
協調性がない男の動きを止める為に
手錠をつけて…結果彼を置き去りにした事だ

市街地から抜け出し
生存者が集まる彼らのキャンプへ
そこで置き去りにしてしまった兄の弟と
最愛の妻と子に再会できた

市街地へ置き去りにしてしまった
荒くれ者の兄の名はメルル
彼が居ない理由を知り
弟のダリルは泣きながら
俺達を責め一人救いに行くと行った

俺はメルルの存在を元々そのままに
しておく気はなかったし
あの落とした武器も
此処には必要だと言うことは理解していた


市街地へ救いに戻った
ダリルの兄のメルルは
片手を犠牲にし手錠から解放し
脱出をして市街地へ逃げた後だった

その後市街地へ出て捜索する為に
必要な武器を巡り
他の生存者の集団に出逢った

彼等は言ったんだ
ウォーカーだけが
この世の脅威ではない

物資や武器を
求め道理が消え去り生きようとする
貪欲な゙人間゙もだと


キャンプへ戻ると
キャンプがウォーカーの群れに襲われ
たくさんの仲間が死んだ
噛まれ辛うじて生きている仲間を
俺は比較的に近くにある
ウイルス関連の研究所へ行き救いを求める選択を提案するが…
その研究所までは彼は持たなかった…
それでも博士に会いに行く
未知の世界のmonsterの正体と解決策を求め知るために
同行すると言ってくれた仲間とむかったが
そこで゙希望゙は得れなかった

同じ保安官である
シェーンの意見の大きな避難施設へと
次は向かうルートを進んだ
その道中でまた
monsterの群れと遭遇し
俺達は仲間の娘とはぐれてしまい
今…森の中を仲間と捜索している




『………』

(リック?
早くしろよ)

『…ああ』

(??
日が暮れちまったら
車にもどんだろ?)

『そうだな…
早く見つけてやらないと
心細いよな
どうしたら足跡をダリルの様に
辿れるんだ?』

(…説明は後だ)


何日も捜索して
見つからない仲間の娘よりも
避難施設へと向かおうと
言う仲間が現れ
俺の選択は正しいのかと
自問自答する様にもなった

だがもし
俺の息子がはぐれてしまったら
きっと俺は一人でも
見つかるまで探すんだ

(…ソフィアは幸せだな
探してくれる奴がいる)

『??』

(ああ〜…
俺も餓鬼の頃に
森の中で一週間以上
独りで迷った事がある)

『…一週間以上?』

(ああ
親父は女と酒に溺れ放置し
兄貴は年少にいた
だから俺は自力で生き抜いて
森の中から出て
家で独りでサンドイッチくったよ)

『………ダリル』

(…キャロルが
必死になって
探す理由を俺に聞いたよ)

『ん…』

(子供の移動距離は
そんなに広くない限られる
何処かにいる筈で
他にやることもないと答えたが
…俺は此処に居るから
見つけてやりてぇんだ)

『……そうだな』

(それに
キャロルがソフィアを思って
毎晩泣いてんだよ
たまんねぇよ…眠れねぇんだ)

『ん…』

(…………間違ってるか?俺)

『いや…正しいよダリル』

(‥アンタなら
そう言うと思った)

『??』

(探すだろ?
アンタの息子が居なくなったら
俺の餓鬼の頃とは
状況が違うんだ…)

『探すよ…例え
カールが生きて見つかって
代わりに俺が死んでもね
ダリルきみが迷っても
こうして探さ』

(…………アンタは立派な父親だよ
‥キャロルも母親だ)

『‥ありがとうダリル』

(‥は?
礼は俺が見つけてから言えよ
いや…俺達が…か)

横暴で無愛想な彼が
俺の傍ではとても勇敢だったと
出逢った当初は気づけなかった

《おい…居たか?》

『シェーン…いや』
(‥‥‥)

《とっとと探そうぜ》

『ああ…』

(俺は向こうを探す…)
ダリルが着る
真っ黒のベストの背中には
真っ白な羽の刺繍がある
彼は武器のボーガンを持つ
勇敢な神の戦士の天使に見えた

《…なぁ
いつまで探すんだ?》
『必ず見つかるさ…』





ソフィアの母親が居る
車へと今日も見つけられなかったと
俺は重い足を動かし報告へ

キャロルが見つめる先には
酒の瓶に入った真っ白な花が

『…その花は?』

キャロルは涙目になりながら
優しく微笑み
「ダリルが…くれたわ」
そう言葉を投げた

『…そう
綺麗な花だな…』

「ええ…綺麗ね」

壊れた世界でも
優しさを生み出す者もいるんだ
『見つかるまで
ソフィアを探すよキャロル…』

「……ありがとう」

希望は捨てたくない

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ