性活愁感

□真希とおじいちゃん
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【真希とおじいちゃん】

『お前さんも悪い奴じゃの』

『何を言うとるぢゃ…お前さ
んも楽しんだぢゃろ!』

『まあのぉ…おかげで五年は
寿命が延びたわい』

『そうかい、そりゃよかった
の…またチャンスがあったら
やろうかの』

『ああ、そうじゃな。今日は
好勝負じゃったな、また遊び
に寄してもらうでな』

忠志じいさんは、幸蔵じいさ
んとの勝負を終えて家に帰っ
て行きました。
毎日ではありませんが、週に
三回ほど開かれる名(迷)人戦
でした。

その日の夕方…真希ちゃんと
幸蔵じいさんは、洋次さんと
華枝さんの帰りを待たずに先
に夕食を済ませていました。

四人揃って食べる方が多いの
ですが、今日は洋次さんも華
枝さんも残業で遅かったので
す。

洋次さん達が帰ってきて食事
をしている間、幸蔵じいさん
はお風呂に入りました。

「おじいちゃん、背中流すわ
よ」

幸蔵じいさんの背中を流す事
も日課のひとつでした。
真希ちゃんは嫌がりもせず背
中を流してあげていました。

「おじいちゃん、今日はあり
がとう。おかげで風邪を引か
ないで済んだわ」

真希ちゃんは背中を流しなが
ら、昼間毛布を掛けてくれた
事に感謝していました。

「母さんや、真希さんが嫌が
らずに親父の世話をしてくれ
るんで助かるよ」

「そうですね、お母さんを残
してきて心苦しいでしょうに
ね…」

「でも、お前も心配でちょく
ちょく行ってるんだろ」

「ええ、お茶を飲みに寄せて
もらってますし、たまには来
て戴いてますしね」

洋次さんと華枝さんは、食後
の団欒の中で真希ちゃんを誉
めていました。

『准一の大事な嫁っこぢゃ、
留守中に風邪でも引かせたら
大事(おおごと)ぢゃよ』

幸蔵じいさんも毎日背中を流
してくれる真希ちゃんに感謝
していたのです。

『真希ちゃんを流してやれん
のが寂しいがの…』

「ぷっ、なに言ってるんです
か、もお…まさか、わたしの
裸が見たいとか?こんなペチ
ャパイ見ても仕方ないわよ!
はい終わりましたよ」

ちょっとえっちな会話も、幸
蔵じいさんとなら楽しめまし
た。
これが洋次さんとなら、激怒
してしまうかも知れません。


准一くんはおじいちゃん子だ
ったので、真希ちゃんが背中
を流してやる事を喜んでいま
した。

洋次さんと華枝さんもお風呂
を終わり寝室に戻り、幸蔵じ
いさんも部屋に戻ってから真
希ちゃんはお風呂場に向かい
ます。

(えっ?えっ?やだっ…なん
でないの…どうして?)

真希ちゃんは、脱衣場で異変
に気付いて狼狽えました。

その様子をPC画面で見ていた
幸蔵じいさんは、うすら笑っ
ていました。


続く
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