番外

□側にいる理由
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「うわ、もうこんな時間だ」



youが図書館の外を見ると、あたりはもう真っ暗になっていた


ちょうどテスト期間中で勉強をしていたのだ


外に出ると、冷えた空気で身が凍える



今日は、太宰さんは飲み会だと言っていたから帰りは朝方だろう



スーパーに寄って、適当な食材を買いトボトボと家への道を歩いていた



すると、家の近くの路地でうずくまって苦しそうに咳き込んでいる男の人がいた

思わず駆け寄る


「大丈夫ですか?!」


地面には血が飛び散っているからおそらく吐血だろう


その黒髪の男の人がyouの声に頭をあげるとその顔はよく知った人物だった




「や、やつがれさん…」


「貴様、今なんと言った」


youのすぐ近くまですごいスピードで芥川の異能力『羅生門』の黒獣が迫ってくる




しまった
やつがれさんと芥川さんのことを心の中で呼んでたのがばれた
殺されるのでは?




しかし、芥川はすぐまた咽せこんでしまい黒獣が消える





「大丈夫ですか??いま、お水かなんか買っていきますね」



そう言うと、芥川はふらふらと立ち上がり


「貴様に助けられる筋合いはない」


と、立ち去ろうとした







…しかし、3歩目でばたりと道に倒れた




「え」

いや、おとなしくしてればいいものを
芥川さんは何と言っても探偵社の敵だが
ここで捨てていっては良心がとがめる


かといって国木田さんや、敦さんには頼めないし…


「よし」

勢いよくyouは倒れる芥川を引きずりながら家に運び
どうにかこうにかソファーに寝かせた
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