恋愛ストレイドッグス


□ヨコハマギャングスタアパラダヰス
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そんな様子を見れば敦でも察した

太宰の片想いなのだと


太宰さんも大変なんだろうなあ
youちゃん鈍そうだし


それはyou以外の全員が同時に感じたことはいうまでもない

そこで敦はハッとしたような顔をした

「youちゃんのお兄さん亡くなってるの?」

敦の顔は聞いてはいけないことを聞いてしまったのではないかという申し訳なさと悲しみに溢れていた

youはそんな敦に微笑む

「そんな、敦さんが悲しそうな顔しないでください、兄が亡くなったのは4年前だからもう立ち直りました。今は社長がわたしの保護責任者になってくれてますしね」

そっか、ならよかった
と敦も微笑を返した


そういえばyouの保護責任者を決めるのは容易ではなかった

太宰が、ずっと自分がやると言って聞かなかったのだ

それを国木田と福沢が猛反対しいまに至る

もちろん、福沢は忙しいので学校の保護者会や3者面談は国木田がかることが多い


国木田は、youを大事に思うあまりモンスターペアレントっぽくなる時が時々ある

以前、youが体育で転んで怪我しただけで国木田が学校に乗り込んで行って大変だった

それを止めに行った太宰は担任に心中しようと口説く始末だ

youはそれを思い出してぶるっと身震いした

そして、あ、それにと付け加える

「わたしは身寄りがなかったけど探偵社に入って寂しくなくなりました。だから敦さんが寂しい思いをしなくなるように探偵社に入れたかったんです」

そう言ってyouはにっこりと笑う

ーーー可愛い…かも

youに赤い顔でぼーっと見惚れていた

その瞬間ぶちっというちぎれる音がした
「い"だい〜〜〜」と敦が頭を抱える

見ると、国木田と太宰の手からハラハラと敦の髪の毛が落ちた



「な、なにするんですか!!」
と涙目になりながら敦は頭を抱えている

「youにときめいた罰だよ」

「youに貴様がときめくなんて100年はやい」

「敦さん、youに手を出さないでくださいね」

太宰と国木田に加えてナオミまでも敦の耳元で囁く


その瞬間敦は悟った

ーーyouに手を出したら探偵社の人に殺される

そんな話をしてるとは微塵も思っていないyou
「なんの話ですか〜??というかなんで敦さんの髪抜いたんですか?!」

「わからなくていいんだよyouちゃん…」

と谷崎に流されるのだった



「そ、そういえば、皆さんは探偵社に入る前は何をしてたんですか」

敦は話を無理やり変えようと言うと太宰はニヤリと笑った
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