恋愛ストレイドッグス
□女生徒の一日
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朝からyouがおかしい
今日私が「いい自殺法が見つかったのだ」
と言ったとき
「わたしもやってみたい」
などと返事をしたのだ
いつもは適当に話を受け流すか、太宰をたしなめるかどちらかなのに
太宰治は、ご飯に砂糖をかけながら食べているyouをじっと観察した
「なんかこのご飯甘みがありまさね」
そりゃそうだ先程からお米に砂糖をかけているのだから
youがこんなにぼんやりしているのは珍しかった
心なしか目が潤んで顔も赤い気がする
「太宰さん行ってきます」
そう言ってふにゃと笑ったと思うと廊下に置いてある狸の人形に向かって
「兄さん行って来ます」
と言ったのだ
これはおかしい
太宰治は、いつもならこんな時間から向かわないはずな職場に早足で向かった