恋愛ストレイドッグス


□ヨコハマギャングスタアパラダヰス
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「まってください〜」

そう叫びながら叫びながらyouはその声に振り向き立ち止まる敦たちに合流する

「あら、youさんが来るなんて珍しいですわね」

ナオミが驚いた顔をする

いつもは太宰に何かあったらいけないからと探偵社から出してもらえず、ほとんど事務作業のyouだ



金髪の女性が案内する場所までは少し距離があるらしく四人で話しながら歩き始めた


なんでも敦は国木田にポートマフィア、芥川には気をつけろだの散々脅されたらしい
早速、こんな物騒な職場でうまくやって行けるのかと不安が渦巻いている様子だ


「わたしでもやって行けるから大丈夫ですよ」

まあ、事務員だけどと続ける


「でも、谷崎さんもyouちゃんも異能力者なんですよね、僕の役に立たない能力とはちがう...」



「あんまり期待しないでくださいよ、youちゃんも僕も戦闘向きの能力じゃないですから」

その言葉に強くうなづく

「むしろ、いつも事務所から太宰さんに出してもらえないのになんで今日は来させられたのか…」

がんばろうね…と敦と肩を落としながら歩いていると


「つきました、こちらです」
そう言って女性はビルの裏手の袋小路に案内する


気味の悪い場所だ
薄暗いし、何かありそうな予感しかしない

敦とyouは、涙目になりながら肩を寄せ合って歩く


「本当にここなんですか、えっとーー....」


「樋口です」

女性の名乗ったその名前にyouははっとする

ポートマフィアにいた時に聞いたことのある名前だ
たしか、太宰さんの元部下である芥川さんの部下だったような…

「気がついたようですね、わたしの目的はあなた方です」

そう言って、樋口は電話をかける

「芥川先輩、予定通り捕らえました」

『芥川?!』
敦と谷崎が反応する




その瞬間、樋口が銃を乱射した





「ーーーー兄様…大丈夫?」

そう言いながらナオミが谷崎の方に倒れる
ナオミは、谷崎のことをかばって銃を全部受けたようだ
背中には血が滲んでいる

「ナオミちゃん!!!」


どうしよう、止血をした方が
いや、与謝野先生に見せるのが先だ
友人の怪我にパニックになっているとyouを見て谷崎が口を開く

「youちゃん」

その真剣な名前の呼び方に全てを察したyouは頷き、異能力を発動させる


おそらく、戦闘能力のない谷崎とyouでは、勝てないと判断したのだ
武装探偵社に帰って誰かに知らせろという意味だろう






周りの時間が止まったのを確認すると
震える足で探偵社に向かって走り出した
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