恋愛ストレイドッグス


□ヨコハマギャングスタアパラダヰス
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「あててごらん」

太宰がニヤリと笑う

「何ね、定番のゲームなのだよ。新入りは先輩の前の職業を中てるのさ。まあ、探偵修行の一貫でもある」


うわ、まずいまた始まってしまった
その瞬間youは思わず顔を引きつらせた

とっさに太宰の方を見て”余計なことは言わないでください”と口パクで言うと太宰は先ほどのyouの発言を根に持っているのだろう
ふんっと顔を晒されてしまう




「谷崎さんとナオミさんとyouは学生さん??」

おお当たった、と驚く谷崎とナオミに敦は”勘です”と言ってはにかんで笑う


youもあたりですと言おうとした時太宰が口を挟む

「違うよ、youは半分学生だが半分は私の前職と一緒だ」

「太宰さんの前職…??」

「そう、私」

敦は太宰とyouの顔を見比べてうーんと考え込んだ

太宰さんはイメージがつかないし、youちゃんに前職があるようには見えない、いたって普通の学生さんだ


「無駄だ、小僧。武装探偵社7不思議の1つなのだ、こいつらの前職は」


youも言ってくれないしな
と国木田は付け加える


いや、いくらなんでもこんな普通なyouがマフィアの事務員でバイトしてましたなんて言えない
というか、言ったら国木田がどんな反応をするか…

「たしか、最初に当てた人に賞金が出るんですよね」

「そうなのだよ、誰も当てられなくて賞金が膨れ上がっている、youと2人で70万円分」

「70万!!本当に当てたらもらえるんですね!!!」

敦は現在一文無しだ
金に目がくらむのも無理はない
そう言って敦は片っ端から職業の名前をあげる

「消防士、作家、サラリーマン、研究職…」

「す、すごい気迫ですわ」

「だね」

なんとしても70万手に入れたい敦は職業はまだ言い続けている

よくそんな思いつくなあ
とyouは感心しているがナオミと谷崎は少々引き気味だ

「どうせ、おまえはなにもせずはフラフラしていただけでyouもただの学生だったのだろう」

「違うよ、この件で私たちは嘘をつかない。降参かね敦くん、じゃここの払いはよろしくね」

この人鬼畜だ、お金がない敦さんに…

そんな時youのケータイに探偵社からの電話が入る

なんでも依頼人が、もう事務所に来ているそうだ

その旨を国木田たちに伝えるとみんな立ち上がる


「さあ、仕事の時間だ。私たちの職業当てゲームはまた次の機会に」

一生やらなくてもいいのに…
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