07/02の日記

21:54
食卓*ディノ
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「なにしてるんですか?」

「…別に」

別にではないだろう、とデイモンは思った。

「…キャバッローネの財政はそこまで悪いんです?」

高級料理店にT世と話をすることになっていたデイモンは現れたギャルソンに驚きを隠せなかった。

「…いや、別に」

「…そうですか」

席まで案内され、そう言われてしまえばそれ以上聞くことができない。
というか、このキャバッローネはものすごく話しづらかった。
最初会ったときはそうではなかった気がする。

……………………………………

いや、違った。
あのときは一方的に話しかけて一方的に去った。そこまで話したことは無かったのだと。

「……………」

それでいてなぜか、キャバッローネのボスはデイモンの傍らからずっと立ったままだ。
たしか、用があるまで端の方にいるのでは無かっただろうか。

ともかくなんでもいいから早く来い!T世!!

「すまない、遅れた」

「…なんで君がここにいるんだい…」

来たのはT世だけでなくアラウディもだ。

イスの数が多かったので、予想出来たことだが。

「それは、私のセリフですよ」

「説明しろ、」

「いや、説明もなにも。ただの親睦会のようなものだ」

キャバッローネの袖を少し引っ張るのが合図なのか、キャバッローネはそのままT世の隣りに腰掛ける。

「あの…」

「…ギャルソン…?」

アラウディが疑問を露わにいった。

「この店はキャバッローネが運営しているんだ」
「…実はこういう仕事にちょっと憧れて、な」

ためらいがちに話すキャバッローネ。

恥ずかしいのか、やや顔を赤くしてうつむく。


なんだこの――

可愛い人はっ!!!!


デイモンとアラウディがほぼ同時にそう思った。


「えーっと、気に入ってもらえるかわからないが、……善処する!」

拳を握り締め。
なんの決意かわからないが、ひとつ。


「今度、私と二人きりで食事をしませんか?」

「ふ、やめときなよ。こいつは味音痴だからね。」

「は。貴方こそ、各国を飛び回っているので、味そのものがわからなくなっているんじゃないですか…?」

ばちばち―

なにかが弾ける音がしたが。

「美味しいなぁ」

「ありがとう、T世」


二人はのほほんと食事を満喫していた。


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ディノ?

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