BOOK
□Diary
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私は決して忘れないであろう
大切なご主人様達が
夢にまで見た世界に飛び立てた
あの日の事を……。
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『皆様方、おはようございます』
倫「おはよう」
悠「おはよう!」
輝「おはよう!えーっと名前なんだっけ?」
『吉野でございます』
健「女性の名前を忘れるなんて失礼だぞ。ごめんね、吉野ちゃん」
『いえ。私の様な者の名前など、覚える価値もありませんから。お気になさらずとも平気ですよ』
輝「吉野ちゃん……」
悠「そう言えば吉野って名前の方かな?」
『いえ。苗字のほうです』
倫「へぇ、そうだったんだ。じゃあ是非名前も知りたいな」
『申し訳ございません。会社側の規則として苗字は教えない事となっております』
帝「それでは…仕方ないですね……」
『申し訳ございません』
「皆さん!おはようございます」
悠「つばさちゃん!おはよう」
倫「おはよう、つばさ」
「おはようございます!」
和「澄空さん、待ち合わせ時刻より随分と早いね?何かあったの?」
「キタコレの新曲デモが届いたので、お届けに来ました」
倫「そっか、今日はキタコレの新曲レコードへ来てくれるんだね」
「はい!宜しくお願いします!!」
『お話中失礼致します。澄空様、お飲み物は紅茶で宜しかったでしょうか?』
「あ、はい!ありがとうございます」
『いえ、では失礼致しました』
和「吉野さん。僕にもコーヒー淹れてもらえるかな?」
『かしこまりました』
竜「トモ、そろそろ時間だよ」
倫「うん。じゃあ行こうか」
「はい!」
『お気をつけて、行ってらっしゃいませ』
悠「じゃあ僕達も出掛けようか!」
健「だな」
『では、お部屋の掃除に取り掛からせて頂いても宜しいでしょうか?』
百「あぁ、いつもありがとう」
『とんでもございません。これが私のお仕事ですので』
和「じゃあ行って来ます!」
『行ってらっしゃいませ………はぁ…』
「吉野さん?」
『っ!?メイド長!?』
「仕事中にため息とは何事ですか?」
『申し訳ございませんでした』
「貴女はご主人様に拾われた身なのよ。身の程をわきまえなさい!!」
『はい。申し訳ございませんでした』
そう。
私はBプロのお世話役を命じられた
感情など一切持たない最強のメイドなのだ。。。